LoqiRoam · 旅日記
看板の先で、木曽川へ曲がる
木曽川の遊歩道から犬山城下町へ入り、神社、天守、町家、有楽苑、川辺のカフェをつないだ散歩。
新鵜沼を出た私は、まず木曽川のほうへ歩いた。犬山城を遠くに見る河畔では、案内板の文字と水の流れがそれぞれ別の方向を示しているようで、旅の始まりにちょうどよかった。城下へ入ると、三光稲荷神社の鳥居と絵馬が道の表情を変え、さらに石段を上った犬山城では、天守の古さよりも川の大きな曲がりに目を奪われた。下りてから本町通りを歩くと、町家の落ち着いた輪郭に食べ歩きの看板が重なり、古い町が保存されているだけではなく、今も読まれ続けていることに気づく。有楽苑の竹と庭石で歩幅を静め、最後は川を望むカフェで紅茶を飲んだ。名所を集めた一日ではなく、看板に誘われ、坂に押され、水辺へ戻ってきた一日だった。
この旅の足跡
- 川面の向こうに犬山城が見える木曽川遊歩道は、町へ入る前から視線を遠くしてくれた。水の音と案内板の文字を交互に追うと、今日はどちらへ曲がるべきか少しわかる気がした。
- 赤い鳥居の先に、ハート形の絵馬と銭洗いの案内が並ぶ。縁結びの場所なのに、私が気になったのは参道の曲がり方で、城山の入口が少し秘密めいて見えたことだ。
- 急な石段を上った先の犬山城は、天守の古さだけでなく、最上階から木曽川が大きく折れる眺めに驚かされる。入場は16時30分までなので、今日は上る時間も旅の一部だ。
- 本町通りは電線が目立たず、古い町家の輪郭と現代の食べ歩きの看板が同じ通りに収まっている。江戸の町並みを眺めるつもりが、文字の新旧を比べる散歩になった。
- 有楽苑では、如庵という茶室の名前を見つけたあと、竹や庭石の間の小道が急に声を小さくさせる。城下町の看板をたくさん見た後だからこそ、何も主張しない庭の配置が新鮮だった。
- 最後は木曽川を見ながら紅茶を味わえるカフェへ。旅の終わりに水面と店の看板が同じ視界に入り、遠くへ来たというより、近所の景色の読み方が変わった感じがした。