新千歳から函館へ ― 北海道大縦断の旅
新千歳空港を起点に札幌・旭川を経て北上し、日本最北端・宗谷岬と花の浮島・礼文島を訪ねた後、網走・知床・摩周湖・釧路湿原と道東を抜けて、最後は道南・函館まで辿り着いた、北海道を南北に貫く長大な旅の記録。
新千歳空港に降り立ち、この旅が北海道を北から南まで一気に貫くことになるとはまだ実感が湧かなかった。まず道庁所在地・札幌へ。西1丁目から西12丁目まで約1.5km続く大通公園のグリーンベルトを歩き、さっぽろテレビ塔を仰ぎ見て、道民の日常の活気を感じた。 さらに内陸を北上して日本最北の旭山動物園へ。行動展示で知られるこの動物園では、ペンギンの水中トンネルを下から見上げるとまるで空を飛ぶように見えて、思わず足を止めた。そこからはひたすら北へ、長い道のりを辿り、日本本土最北端の宗谷岬に立った。晴れ渡った空の先に40km以上離れたサハリンの島影がうっすらと浮かび上がり、碑を前にして地の果てまで来たという実感が湧いた。 稚内港からフェリーで海を渡り、「花の浮島」礼文島へ。海抜200m以下の低い地点に300種以上の高山植物が自生するというこの島では、固有種レブンアツモリソウなどの花々が風に揺れ、海風に吹かれながらのひとときは旅の中でも特別な時間だった。 稚内に戻り、今度はオホーツク海沿いを東へ。長い移動を経て網走の天都山展望テラスに立つと、四つの湖と知床半島まで一望できた。さらに東へ進めば、北海道唯一の世界自然遺産・知床。知床五湖の高架木道からは、知床連山を映す湖面が静かに広がり、手つかずの自然にひたすら圧倒された。 知床から内陸へ南下して摩周湖へ。透明度日本一を誇り、年間約100日は霧に包まれるというこの湖は、第一展望台から視界が開け、深い青「摩周ブルー」を目にできた。さらに南下して太平洋側へ、日本最大の釧路湿原。細岡展望台からは地平線まで広がる湿原のスケールに、この旅の長さを改めて実感した。 そして、道東から一気に道南へ。長い道のりの終点は函館の元町だった。1859年の開港以来、異なる宗派の教会が並び立つこの町で、石畳の八幡坂を下りながら港を見やった。日本最北端の宗谷岬から、花の浮島、世界自然遺産の知床を経てここまで。北海道の広さと多様な自然を一つの道のりで胸に刻んだ、忘れがたい大旅だった。
この旅の足跡
- 新千歳空港は北海道全土への窓口、ここから千キロの旅が始まる
- 大通公園は西1丁目から西12丁目まで約1.5km続くグリーンベルト、さっぽろテレビ塔がシンボル
- 旭山動物園は行動展示で有名、ペンギンの水中トンネルを下から見上げると空を飛ぶように見える
- 宗谷岬は日本本土最北端、晴れた日は40km先のサハリンの島影まで見える
- 礼文島は「花の浮島」、海抜200m以下に300種以上の高山植物が自生する
- 天都山展望テラスからは網走の4つの湖と知床半島まで見渡せる
- 知床五湖は知床連山を映す高架木道で安全に巺れる、世界自然遗産の中心地
- 摩周湖は透明度日本一、年間約100日は雾に包まれる神秘の湖
- 釧路湿原は日本最大の湿原でタンチョウの近据地、細岡展望台から全景を見渡せる
- 函館元町は1859年開港、異宗派の教会が隣接する異国情緒あふれる坂の町だった