LoqiRoam · 旅日記

角をひとつずつ選んだ午後

大通の緑から資料館、赤れんが、狸小路、二条市場、創成川、北大へ。歴史と商いと水と並木を、曲がり角ごとにつないだ。

西11丁目を出て、最初は大通公園の長い緑に歩幅を合わせた。そこから札幌市資料館へ寄ると、開けた公園の景色が、かつて裁判所だった建物の重さに変わった。赤れんが庁舎では、1888年の建物が新しい庭とともに今へ戻っていることに気づき、古いものはただ眠っているわけではないと思った。次の角では予定を少し外して狸小路へ入り、約900メートルの屋根の下で、老舗と新しい店の年齢差を眺めた。二条市場では食べ物の気配に引かれ、そこから創成川公園へ逃げる。大友堀から続く水の線を見ていると、札幌の碁盤の目は思ったより柔らかい。最後は北大のイチョウ並木と無料の総合博物館へ。名所を一直線に集めるより、建物、商い、水、木々の順に曲がったことで、街が平面ではなく何層も重なって見えた。

この旅の足跡

  1. 西11丁目から大通公園へ出ると、花と人のための帯状の余白が続く。噴水の音まで都市の目印に聞こえて、最初の角を急がず選べた。
  2. 旧札幌控訴院の建物を使う札幌市資料館は、大通西13丁目の端で静かに立っている。裁判所だった場所が今は展示と小さな文化の入口なのが少し不思議だ。
  3. 赤れんが庁舎は1888年竣工で、約250万個のれんがとフランス積みのリズムを持つ。新しく整えられた庭を見ていると、古さは保存ではなく更新も含むらしい。
  4. 狸小路は明治6年ごろから続く約900メートルの全蓋アーケードで、古い商家と新しい店が混ざる。雨雪を避ける屋根の下で、曲がるたび街の年齢が変わった。
  5. 二条市場は明治初期に魚を売ったことが始まりとされ、店ごとに営業時間が違う。朝の市場らしい気配を想像しながら、旅の進行方向を魚の匂いに任せた。
  6. 創成川公園では、かつての大友堀が今の川になり、大友亀太郎像が望遠鏡を手に流れを見守る。水辺に降りられる階段があり、街の真ん中なのに少し逃げ場のようだ。
  7. 北大イチョウ並木は北13条通りに約380メートル続き、70本の木が季節で緑のトンネルにも黄金の道にもなる。総合博物館は無料だが、展示は半日でも足りないらしい。
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