LoqiRoam · 旅日記

屋根のある道を抜けて

鉄人、地下道、鉄板、漫画文化、商店街を経て、駒ヶ林の港まで街の層を歩いた。

新長田では、駅からまっすぐ目的地へ行くのをやめた。西へ曲がると若松公園の鉄人が空を塞ぎ、見上げた首を戻すように地下へ降りると、料理の写真が並ぶ「はらぺこ地下道」が待っていた。空腹を煽られたまま本町筋へ入り、モダン焼きの由来を持つ店の前で、商店街の昼が鉄板の音に変わる。そこから二葉町の小さな展示室へ逃げ込むと、漫画と三国志と鉄人が一室にひしめき、さっきまでの食欲とは別の熱が残った。六間道では、大正時代の往来が今のアーケードの下に透けて見えた。最後はその道をさらに南へ。港に出た途端、屋根も看板も途切れ、潮の匂いが旅の結論になった。曲がり角は迷いではなく、街の層を一枚ずつめくる方法だったらしい。

この旅の足跡

  1. 若松公園には直立時18mの鉄人28号がいる。足元まで近づくと、巨大さより街の守り神らしさが先に来て、少し可笑しく頼もしい。
  2. 改札外の地下通路に近隣飲食店の推し料理パネルが並ぶ「はらぺこ地下道」。通り過ぎるだけの場所が、空腹をわざと育てる展示になっていて妙に危険だ。
  3. 腕塚町の志ば多は、モダン焼き発祥を掲げる本町筋の店。すじそばモダンを想像すると、商店街の角から鉄板の音が聞こえた気がした。
  4. 二葉町の小さなギャラリーは、横山光輝の資料や三国志の展示、鉄人28号の映像とグッズを一室に詰め込む。静かなのに情報量が戦場級だ。
  5. 六間道商店街は大正時代に駒ヶ林と兵庫を結んだ道から育った。今のアーケードを歩くと、買い物の道と昔の往来が重なって見える。
  6. 駒ヶ林の南側には長田港周辺の臨海地区が広がる。商店街の屋根を抜けて港へ出ると、街の物語が魚と潮の匂いに急に変わる。
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