LoqiRoam · 旅日記
影をたどって、川へ戻る
木曽川の河川敷から犬山城下町、神社、町家、庭園を経て、再び水辺へ。光の幅と速度が変わる散歩。
扶桑を出て、まず木曽川の河川敷へ向かった。公園の広さに対して、光の動きは細かい。風が水面を撫でるたび、明るさの形だけが変わった。犬山城下町へ移ると、川の広い反射は町家の軒下で細い帯になる。赤い鳥居に目を止め、旧磯部家住宅では丸みを帯びた屋根に残る古い工夫を見た。午後は有楽苑へ入り、庭の苔と茶室の静けさに歩く速度を預けた。最後に緑地の芝生へ戻ると、雲の影がゆっくり横切っていた。同じ木曽川でも、出発時は一日の始まり、帰りには見送る光に変わっていた。
この旅の足跡
- 木曽川扶桑緑地公園の河川敷は約10ヘクタールあり、芝生と散策の森が続く。朝の水面は広いのに、風が入ると光だけが細かく崩れた。
- 犬山城下町には戦火を免れた町割りと古い町家が残る。白壁よりも軒下の影が深く、通りを歩くほど朝の光が細い帯に変わっていった。
- 三光稲荷神社の赤い鳥居は、城山の木陰で急に鮮やかに見えた。小さな境内なのに視線が奥へ進み、色が静けさを押し広げていた。
- 旧磯部家住宅は幕末から明治期の商家で、犬山市内で唯一現存する起り屋根が特徴。丸い屋根に午後の光がゆるく乗っていた。
- 有楽苑は9時30分から開苑し、国宝茶室如庵を抱える庭園。苔の明るさは動かず、歩く私だけが時間を進めているようだった。
- 木曽川扶桑緑地公園には約2.5キロのサイクリングロードと野鳥を見られる水辺がある。夕方、芝生を雲の影がゆっくり横切った。