LoqiRoam · 旅日記
曲がり角が旅を長くする
公園から古民家、川辺、カフェ、神社、寺院へと、現在の暮らしと高麗郷の歴史を看板と小道でつないだ散歩。
武蔵高萩を出て、まず日高総合公園で駅前の生活感から少し距離を置いた。そこから高麗郷へ移ると、茅葺きの家や土蔵が、さっきまで見ていた現代の案内板とは違う時間の単位を持っていた。巾着田では木のトラス橋を渡り、高麗川の水音に誘われて道の予定を少し緩めた。日月堂で休み、歩いて見た看板や橋の線を思い返してから高麗神社へ向かった。鳥居、扁額、芳名板、参道の木々を順に追うと、歴史は大きな説明よりも、目の前の小さな印に宿るように感じる。最後の聖天院では山門と高台の眺めが現れ、川辺からここまでの寄り道が一本の散歩としてつながった。
この旅の足跡
- 園内の案内板を追うと、運動施設の公園なのに空が大きく、駅からの生活道が急にほどける。ここを旅の呼吸合わせにした。
- 茅葺きの入母屋造りと土蔵が同じ敷地に残る旧新井家住宅。月曜火曜は休館と知り、古い家ほど訪ねる時間を選ぶのだと気づいた。
- 高麗川を渡るあいあい橋は、木のトラスが緑の中へ続く長い通路。橋の上では水面より、次の曲がり角が気になって仕方がなかった。
- 高麗本郷の小さな看板を目印に日月堂へ。焼きたてを待つ時間と、さっきの川の流れを思い返す時間が、散歩の途中でうまく重なった。
- 二ノ鳥居の扁額、芳名板、参道脇の樹木。高麗神社は大きな由緒を掲げながら、細かな文字を追うほど歩く速度が落ちていく。
- 高麗家住宅の茅葺きと、聖天院の山門・高台の眺めは近いのに印象が違う。最後に見上げる景色が、歩いてきた道を一本にまとめた。