LoqiRoam · 旅日記
水の青、森の緑、焼きたての茶色
佐久間の歴史、発電、ダム、滝、五平餅、古木をつないで色を集めた旅
佐久間駅から歩き始めると、最初に出会ったのは町の歴史を受け止める会館でした。駅前は静かですが、昔の話を知ってから見ると、道や家並みの色にも少し厚みが出ます。そこから山側へ進み、電力館で発電の仕組みを思い浮かべてから佐久間ダムへ。巨大な灰色の堤体と、静かに光る湖の緑青が並ぶ景色は、想像よりずっと大きくて、しばらく言葉が出ませんでした。次は機織淵へ寄り道です。森の中では水音が近くなり、ダムの力強さとは別の、細く続く時間を感じました。浦川に戻ってまるふくの五平餅を味わえば、炭火の香りと味噌の色が旅に加わります。最後は川合の古い屋敷と大木へ。今日は名所を急いで集めたというより、駅前の景色から水、森、食、木へと色を少しずつ拾えた一日でした。
この旅の足跡
- 佐久間歴史と民話の郷会館は駅から歩ける距離にあり、外観の落ち着いた色が山の町に馴染んでいました。ここで町の昔を知ると、駅前の景色まで少し違って見えます。
- 佐久間電力館は9時から16時30分まで開館し、ダムと発電の仕組みを学べます。山の中に電気の話があるのが意外で、静かな景色の裏側をのぞく感じがしました。
- 佐久間ダムは高さ155.5メートルの重力式コンクリートダムで、湖は深い緑と青に見えます。数字の大きさと、湖面の静けさが同居しているのが不思議でした。
- 機織淵は遊歩道を歩いて見に行く滝で、二段に落ちる水と森の暗い緑が印象に残ります。名前にまつわる悲しい民話もあり、明るい水音なのに少し立ち止まりたくなりました。
- 浦川のまるふくでは、注文後に秘伝のたれをつけた五平餅を炭火で焼きます。天竜杉の串から香ばしい匂いが立つそうで、山の色が食べものになる瞬間を想像しました。
- 川合の平賀家には慶長期の屋敷と、樹齢約200年とされるヒムロの大木があります。川沿いの集落で大きな木を見上げると、旅の最後に時間の厚みが残りました。