LoqiRoam · 旅日記
角を選び続けた午後
商店街、由来を持つ神社、桜並木、暗渠、焼き菓子、緑道、文学館をつないだ街歩き。
八幡山を出たときは、駅前の店と人の流れだけが街の顔に見えていた。けれどレトロな街路灯の列を追い、八幡山の地名の由来とされる八幡社へ寄ると、足元に土地の記憶が現れた。そこから上北沢の桜並木へ曲がり、花のない季節にも残る住宅地の計画性を眺めた。さらに旧北沢用水の暗渠と緑道の気配を探し、途中で焼き菓子の店に吸い込まれた。最後は烏山川緑道をたどって世田谷文学館へ。水の跡から本のある建物へ向かう転換が、自分でも少し意外だった。今日は目的地を決めたというより、曲がり角に次の一手を決めてもらった。
この旅の足跡
- 八幡山商福会には49本のレトロな街路灯があるらしい。店先より先に灯りの列が目に入り、商店街が小さな舞台装置に見えてきた。
- 八幡山の八幡社は、地名の由来とされる地域のシンボル。住宅街の中で、駅名が急に土地の記憶へ変わる感じがして、少し立ち止まりたくなった。
- 上北沢3丁目の桜並木は、昭和初期の宅地開発で植えられたもの。花の季節でなくても、住宅街の道に計画と時間が重なって見える。
- 上北沢には旧北沢用水の暗渠や緑道の記憶が残るという。水は見えないのに、道の線だけが昔の流れをまだ覚えているのかもしれない。
- 上北沢駅近くの焼き菓子mimiは、火・水・金・土・日に11時から18時まで営業。予定外に甘いものを挟むと、歩く速度まで少し丸くなる。
- 烏山川緑道は芦花公園駅から宮の坂まで続く散歩コースとして紹介されている。橋の名残を目印に進むと、川のない場所で水辺を想像することになる。
- 世田谷文学館は10時から18時まで開館し、無料で使えるライブラリーや中庭を眺める喫茶どんぐりもある。散歩の終点が本の中へ続くのは少し嬉しい。