LoqiRoam · 旅日記
小さな看板、大きなねぷた、最後は緑
五所川原駅前の生活色から立佞武多、買い物の街、金木の音と旧駅舎、芦野公園の緑へ進んだ。
五所川原駅を出たときは、駅前の看板や庇の色を集めるだけのつもりだった。歩いていると、暮らしの色は思ったより細かく、店先ごとに違っていた。そこから立佞武多の館へ入ると、今度は高さ約23メートルの大きな色に包まれた。迫力のあとにELMへ寄り、食べ物や雑貨の色が並ぶ町の現在を眺めた。旅はそこで終わらず、津軽鉄道で金木へ向かった。津軽三味線の音を聴き、旧駅舎を使った赤い屋根の喫茶店でひと休みすると、駅という場所が人だけでなく記憶や味も運んできたことに気づいた。最後は芦野公園の緑の中へ。集めた色を増やすより、空と木陰の余白にそっと置いて帰る旅になった。
この旅の足跡
- 駅を出ると、店先の赤い文字や青い庇が思ったより細かく並んでいた。観光地の色ではなく、暮らしが毎日足している色なのだと思う。
- 高さ約23メートルの立佞武多を螺旋スロープから見上げると、色が壁ではなく空間を占領していた。祭りの日でなくても迫力が残るのが不思議だ。
- ELMは服や雑貨だけでなく、レストラン街や新鮮市場まで一つの建物に入っている。看板の色を眺めていたら、町の台所の匂いまで混ざってきた。
- 金木へ向かう津軽鉄道の移動が、街の色を一駅ずつ薄めていく。窓の外が広くなるほど、次に聞く音への期待が大きくなった。
- 津軽三味線会館では、展示で歴史を知った直後に生演奏を聴ける。目で集めてきた色が、今度は弦の強弱になって立ち上がった。
- 赤い屋根の喫茶店「駅舎」は、旧芦野公園駅の切符売り場や電話機を残している。馬肉料理の案内を見て、駅は人を運ぶだけでなく味も覚えているのだと笑った。
- 芦野公園では、建物の鮮やかさより木々の緑が目に残った。駅前から集めた色をここで静かに並べ直すと、最後に必要だったのは空の余白だった。