LoqiRoam · 旅日記
海の青に、店先の赤を重ねて
駅近くの公園から港、魚市場、お林遊歩道、美術館、三ツ石海岸へ進み、真鶴の生活と自然の色を歩いて集めた。
真鶴駅を出ると、まず荒井城址公園へ寄り道した。竹林に囲まれた水面は駅前の近さを忘れさせ、旅の始まりを静かな緑にしてくれた。港へ下ると、景色のためだけではない海が現れた。漁船や石材運搬船がいる真鶴港では、町の仕事が潮の向こうまで続いている。魚市場前の直売所では朝どれの魚の銀色に足が止まり、海の青が食べものの色に変わる瞬間を見た。その後はお林遊歩道へ入り、港の音が薄れるたびに木の葉と海のすき間を拾った。美術館では真鶴の風景を描いた絵を見て、同じ海でも見る人によって残る色が違うのだと考えた。最後は三ツ石海岸へ。岩の黒、潮の青、しめ縄の白が重なり、駅前から始まった小さな色集めが、半島の先で大きな景色になった。
この旅の足跡
- 荒井城址公園は竹林に囲まれた静かな町民の憩いの場で、しだれ桜が水面に映る。駅の近くなのに音がやわらかく、最初の色を緑にするか桜にするか迷った。
- 真鶴港は漁船や石材運搬船が行き交う地場産業の拠点。観光の海というより仕事の海で、船の色と潮の光を見ていると町の足音が聞こえる気がした。
- 真鶴魚市場前直売所は朝どれの地物魚を扱い、営業は9時から13時の案内。店先の魚の銀色が思ったより明るく、売り切れの早さも気になった。
- お林遊歩道は中川一政美術館から岬方面へ約300メートル続き、小鳥の観察小屋もある。港の音が薄れ、木の間から海が見えるたび歩く速さが落ちた。
- 中川一政美術館は真鶴の福浦や駒ケ岳の風景、薔薇や向日葵を描いた作品で知られる。海を見たあと絵を見ると、景色の強い色が誰の目に残るのか考えた。
- 三ツ石海岸の三つの岩は真鶴半島を代表する景勝地で、干潮時には磯の生き物も観察できる。岩の黒、海の青、しめ縄の白が一枚に見えた。