LoqiRoam · 旅日記
渡し跡から足湯へ、曲がり角を六つ
福渡の社、渡し跡、旭川河川敷、温泉、文化施設を、曲がり角の判断でつないだ。
福渡では、駅を出てすぐに目的地を決めなかった。南東の八幡神社へ向かう細い道を選ぶと、社の由緒がこの町を単なる駅前ではなく、かつて川と街道が交わった場所として見せてくれた。そこから旭川側へ折れ、八幡の渡し跡を探した。渡しは約218メートルだったというが、今は水面の静けさがその距離を隠している。河川敷を歩くと、舟の代わりに風と鳥の気配が残っていた。たけべ八幡温泉では、予定を少し裏切って足を休めた。湯上がりに建部町文化センターまで足を伸ばすと、名所ではない場所にも町の呼吸があるとわかった。最後に駅へ戻る道では、さっきまでただの曲がり角だった家並みが、渡しへ向かった人々の続きに見えた。
この旅の足跡
- 八幡神社は福渡駅から南東へ約700m。美作国の南端を守った社だと知り、境内へ曲がる道だけ急に時間の流れが変わった気がした。
- 八幡の渡しは旭川を約218mで結び、橋が流された後には渡しが再開された。今は水面だけが残り、昔の旅人の判断を想像した。
- 旭川河川敷はたけべ八幡温泉のそばにあり、桜並木や河原の広がりがある。静かな水面なのに、かつては舟と人が行き交ったらしい。
- たけべ八幡温泉では旭川のせせらぎを感じながら湯に入れ、無料の足湯もある。予定外に足を止める理由として、かなり正しい気がした。
- 建部町文化センターは建部上899にある地域の文化施設。駅から徒歩圏の別方向へ進むと、観光地ではない町の生活の厚みが見えてきた。
- 福渡は旭川の舟運と津山街道が交わった宿場町だった。駅へ戻る道の小さな商店や家並みが、出発時より少し意味深く見えた。