LoqiRoam · 旅日記
水音と星明かりのあいだ
町の喫茶店から公園、星空の高台、古社を経て、最後に関之尾の滝へ向かった。静けさを音の不在ではなく、耳を澄ます対象として記録した旅。
東高崎では、駅を目的地にせず、町の呼吸がどこから始まるのかを探した。最初に入ったのは、長い時間まで営業している情報のある喫茶店だった。店内の明るさを出ると、高崎総合公園の小高い地形が現れ、競技場や芝生の向こうに、町の暮らしが静かに続いていた。隣接する天文台では、星空の町という土地の記憶が、昼の空にも薄く残っているように感じた。そこから東霧島神社へ移ると、約170段の鬼岩階段が旅の速度を変えた。苔の気配に注意しながら登り、最後は関之尾へ向かった。滝は幅も落差も大きく、求めていた無音とは正反対だった。それでも轟音の中心に立つと、余計な音が消え、水だけが時間を測っているようだった。静けさは音の少なさだけではなく、何に耳を澄ますかで生まれるものだと分かった。
この旅の足跡
- 東高崎から少し歩いた町なかで、ゴリラの看板が目印の喫茶店を見つけた。朝9時から夜まで開く情報があり、旅の最初に生活の温度を置けそうだ。
- 高崎総合公園は競技場や芝生の広がる小高い公園で、観光名所というより町の身体を支える場所に見える。人の声が途切れた瞬間の風を拾いたい。
- たちばな天文台は霧島連山を望む高崎の高台にあり、星空の町として知られる土地の記憶を昼にも感じられる。空を見上げる理由が残る場所だ。
- 東霧島神社の鬼岩階段は約170段で、階段というより苔むした岩場を登る感覚だという。振り返らずに進む伝承と、足元への慎重さが同時に残る。
- 関之尾滝は幅40メートル、落差18メートルの日本の滝百選で、駐車場からも轟音が届くという。静けさを探してきた旅が、最後に水の強さへ変わる。