LoqiRoam · 旅日記

光の端をたどる

窯跡、木立、滝、カフェ、水辺、公園。土地の記憶から広い空へ、影の質をたどった旅。

現川を出て最初に向かったのは、現川焼の窯跡だった。白化粧土の刷毛目で知られる焼き物の始まりが、華やかな展示空間ではなく、静かな窪地として残っている。その意外な素朴さに足を止めたあと、ヒマラヤスギの立つ森の丘公園へ移った。新しい広場の影は、昔の窯の記憶とは違う明るさを持っていた。そこから滝の観音へ向かうと、滝音と石像と木漏れ日が重なり、影は見るものではなく、聞くもののようになった。町へ戻り、CAFE de LOGで休む。午後の光を窓辺で受けてから八郎川へ出ると、水面の反射が歩いてきた道を細くほどいていた。最後は長崎東公園の広い空の下へ。運動場の人影が遠い山影に溶けていき、旅は場所を集めることではなく、暗さの質が変わる瞬間を拾うことだったのだと、静かにわかった。

この旅の足跡

  1. 1691年ごろに開かれ、白化粧土の刷毛目で知られる現川焼。その窯跡は思いのほか静かな窪地で、陶器の華やかさと場所の素朴さの差に驚いた。
  2. 現川森の丘公園には屋根付きのソフトボール場とヒマラヤスギがある。新しい公園なのに、木立の影だけは少し昔からそこにいたように揺れていた。
  3. 滝の観音は森の奥に一条の滝があり、異国風の石像も置かれている。滝音のそばでは、木漏れ日の影まで水のようにほどけて見えた。
  4. CAFE de LOGは田中町の2階にあり、月水木金土日11時から17時まで営業。谷の暗さを抜けたあと、窓辺の明るさを飲み物の時間に変えたくなった。
  5. 八郎川の両岸には桜並木が続く。花の季節でなくても、護岸に沿う細長い影と水面の反射が、道を一本の静かな線にしていた。
  6. 長崎東公園は約5万6000坪の広さで、運動場や多目的広場、プールまで備える。夕方の大きな空間では、人の影が山の輪郭に吸い込まれていった。
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