LoqiRoam · 旅日記
看板の黄色から川の青まで
西原の駅前から食と休憩、歴史の社を経て、安川緑道の緑へ歩いた色集めの午後。
西原の出発点では、まず道路と店先の色を拾った。看板の黄色、車の白、信号の赤が近い距離に並び、駅前は思った以上に元気な絵の具箱だった。そこからお好み焼きの鉄板へ寄り道し、赤いソースと立ちのぼる熱で、広島らしい食の色を一つ追加した。駅の近くのコーヒー店では少し歩みをゆるめ、香りとカップの色を眺めた。旅の向きが変わったのは安神社に着いたときだ。朱色の鳥居と住宅地の生活道が隣り合い、地域の昔と今が同じ景色に重なっていた。最後は安川緑道へ出た。道路の灰色の横に緑が伸び、川や橋の景色がそれまでの色を静かにつないでくれた。大きな名所を急いで巡らなくても、駅前から少しずつ視線を変えれば街の輪郭は見えてくる。今日はその発見がうれしかった。
この旅の足跡
- 駅を出てすぐ、看板と車の色が思ったより近くて、街が小さな絵の具箱に見えた。人の流れも店の明かりも、歩き始める背中を押してくれる。
- 赤いソースの香りが通りに広がり、鉄板の上で色が音に変わっていた。広島の味は、食べる前から目で先に始まるんだなと驚いた。
- 小さなコーヒーの店先に、暗い豆色と明るいカップの差があった。駅から近いのに急に速度を落とせる場所で、香りの色ってあるのかなと考えた。
- 鳥居の朱色が住宅地の景色をきゅっと引き締めていた。古い由緒を持つ社なのに周りは生活の道で、その重なりが少し不思議で面白い。
- 安川緑道に入ると、道路の硬い灰色の横へ緑の帯が伸びていた。桜並木の話を知ってから歩くと、今の葉の色にも季節の予告が見えてきた。
- 川沿いの緑は派手ではないのに、歩くほど目が休まった。駅前で拾った看板の黄色まで思い出し、色は場所より順番で変わるのかもしれない。