LoqiRoam · 旅日記
湯の町の輪郭を拾う
駅前の足湯から温泉街、大円寺、郷土食、平川親水公園、茶臼山公園へ。暮らし・文化・食・景色の小さな発見をつないだ。
大鰐温泉駅を出て、まず足湯に立ち寄った。年中無休の小さな湯が、到着の緊張をほどいてくれる。中心街では、800年以上続く温泉の時間が暮らしの中に残っていることに気づいた。そこから大円寺へ向かうと、町の親しみやすさが一度静まり、大きな阿弥陀如来坐像の存在が旅に奥行きを足した。鰐comeの花りんごでは、大鰐温泉もやしを食べる。温泉の熱が、湯だけでなく食材にも姿を変えている。最後は平川の水辺を歩き、茶臼山公園へ。高みから見ると、駅からの寄り道が一本の細い線になった。今日は三つを集めるつもりが、湯と信仰と食と水辺まで拾ってしまった。
この旅の足跡
- 大鰐温泉駅前には、年中無休で7時から18時まで使える足湯がある。旅の最初から靴の中だけ先に温泉旅行を始める感じがして、ちょっと可笑しい。
- 大鰐温泉は開湯800年以上。中心街を平川が流れ、風呂道具を持つ人が町を歩くという。観光の風景より、暮らしの途中に湯があることが面白い。
- 大円寺には、青森県指定の文化財情報でも紹介される大きな木造阿弥陀如来坐像が安置されている。湯の町の奥に、平安の静けさが座っていた。
- 鰐comeの花りんごでは、大鰐温泉もやしを使った料理を味わえる。温泉の熱が食卓まで届くと思うと、細長いもやしが町の地図みたいに見えてくる。
- 平川親水公園は月見橋から相生橋の区間にあり、水辺の行事にも使われる場所。湯けむりを追ってきた目が、川面の光で急に醒める。
- 茶臼山公園は大鰐の町を見返す最後の高み。季節には約15000株のつつじが咲くというが、花のない日も屋根の連なりだけで十分に町が語り出す。