LoqiRoam · 旅日記
看板の先で、山と港へ
常山から山道、カフェ、深山公園、八浜の町並みを経て宇野港へ。看板を手がかりに、緑と暮らしと海をつないだ散歩。
常山駅に着いたとき、旅は駅前で完結しそうな静けさをしていた。けれど駅名の先に山の入口があり、まず常山公園へ。道標の短い文字を読みながら歩くと、地図よりも地面の傾きが次の行き先を教えてくれた。金土日に開くくらび舍でひと息つき、今度は深山公園へ移動する。200ヘクタールの丘陵は、花木の道と道の駅の直売所が隣り合い、自然と暮らしの境目が思ったより曖昧だった。そこから八浜の古い通りへ入ると、軒先の看板が町の記憶を静かに語り始める。最後は宇野港。珈琲の香りを挟んで岸壁に立つと、追いかけてきた看板も小道も、海へ向かうための小さな矢印だったのだと気づいた。
この旅の足跡
- 常山駅のすぐ隣で、駅名と同じ山へ誘う案内を見つけた。線路の向こうに登り道が続き、ここから先の景色を想像すると歩幅が少し速くなる。
- 古い民家のような佇まいの「くらび舍」は、常山駅から約1キロの隠れ家カフェ。金土日に開くと知り、営業日の少なさまで看板の一部に見えてきた。
- 深山公園は約200ヘクタール、桜やツツジなどの花木が広がる丘陵地。道の駅の直売所まであり、森の散歩が買い物の寄り道に変わるのが面白い。
- 八浜町並み保存拠点施設の住所を手がかりに、港町の古い通りへ。大通りから一本入るだけで、看板の文字や軒先の高さが急に昔の速度になる気がする。
- 宇野港近くの「みなと珈琲焙煎所」は10時から18時、火水休み。豆を買う店なのに港の風が届き、歩いてきた道を香りで振り返れる場所だ。
- 宇野港の施設案内には、カフェやジェラートの店が港の近くに並ぶ。最後に岸壁へ出ると、店の看板を追っていた目が、船と海の余白へほどけていく。