LoqiRoam · 旅日記

空の音から、水の余韻へ

新道東から美香保公園、丘珠空港、さとらんどを経てモエレ沼公園へ。都市、農、空、建築、水の音の変化をたどった。

新道東を出たときは、地下鉄の気配と住宅街の車音だけが旅の手がかりだった。美香保公園では、広い運動施設の向こうに冬の競技の記憶を感じ、丘珠空港では放送と飛行機の音が街の上空へ抜けていった。そこからさとらんどへ進むと、旅は急に土と食べものの側へ寄り、手を動かす場所には別の時間が流れていた。バスでモエレ沼公園へ向かう頃には、音を探していたはずなのに、音が遠のくほど景色が大きくなることに気づいた。ガラスのピラミッドで反射する人の声を聞き、最後は海の噴水の水が立ち上がる場所へ。空港の音も道路の音も消えたわけではないのに、水の落ちる瞬間だけ、街全体が深く息をしたように思えた。

この旅の足跡

  1. 住宅地の中にある美香保公園は、野球場やテニスコートを抱えた広い市民公園。競技の声がない時間には、空の広さのほうが先に聞こえそうで、冬季競技の記憶が今の静けさにどう残るのか気になった。
  2. 丘珠空港の旅客ターミナルは朝6時半から夜まで開いていて、到着と出発の放送が街の上空へ続いている。滑走路を見られる場所で、飛行機の音は遠くへ行く合図なのか、帰ってくる合図なのか考えた。
  3. さとらんどでは季節野菜の収穫やバター作り、ソーセージ作りなど、手を動かす体験ができる。観光施設なのに、聞こえてくるのは機械より土や調理の気配だろうかと想像し、空港の音との違いを確かめたくなった。
  4. モエレ沼公園は市街地を緑地の帯で包む構想の拠点として計画され、園内には高さ約62メートルのモエレ山がある。遠くの車音が薄れるほど、人工の山が風の通り道に見えてきた。
  5. ガラスのピラミッドはモエレ沼公園の幾何学的な中心で、季節により開館時間が変わる。透明な壁の内側では人の声が反射し、外の風景と室内の気配が一つの音場になるのか試してみたくなった。
  6. 海の噴水はモエレ沼公園の水景施設で、営業期間が4月29日から10月20日と案内されている。水が立ち上がり落ちる一瞬だけ、飛行機や道路の音を包み込むような静けさが生まれるのか、終着にふさわしいと思った。
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