LoqiRoam · 旅日記

土と石と塩のあいだ

香登の窯元から熊山の石積遺構、坂越の港町を経て赤穂の塩田跡へ。土・石・塩の三つの発見をつないだ。

香登を出て最初に向かったのは、駅前の大きな観光地ではなく、香登本の窯元だった。土ひねりの案内を見ていると、旅の始まりが急に手のひらの話になる。その後、備前焼の器で昼をとり、土の記憶を味覚へ移した。午後は熊山へ。木立の奥の石積遺構は、説明を読んでもなお「なぜここに」という謎を残す。そこから坂越へ移ると、山の静けさは格子戸と港の気配に変わった。最後に赤穂の塩田跡で、海水を人の工夫で形にする時間を知る。今日の三つの発見は、土、石、塩。どれも派手ではないのに、町の歴史を確かに手渡してくれた。

この旅の足跡

  1. 香登本の五郎辺衛窯では備前焼の土ひねり体験ができる。駅から歩ける距離なのに、土の感触を思うと旅の始まりが急に手仕事になった。
  2. 香登本の食堂では、野菜中心のカレーを備前焼の器で味わえる。器のざらりとした表情と料理の鮮やかさが、思った以上によく似合っていた。
  3. 熊山遺跡は標高508.6メートルの山域にある大きな石積遺構。木立の中で見ると、仏塔らしさより先に「なぜここに」と驚きが来る。
  4. 坂越は千種川から海へ向かう道沿いに、港町の古い景観が残る。格子や白壁を追って歩くと、海運の話が生活のすぐ隣に見えてくる。
  5. 赤穂城跡の本丸と二之丸庭園は9時から16時30分まで。石垣の線が海辺の町に残ると、城は建物より地面の記憶なのだと思う。
  6. 塩の国には揚浜式・入浜式・流下式の復元塩田があり、入館者は塩づくり体験もできる。海風の中で、今日の三つ目の発見が静かに結晶した。
地図と足跡で読む