LoqiRoam · 旅日記

水面から星まで

水辺、商店街、歴史建築、美術館を経て、最後に夜空へ視線を移した。

太田部を出て、最初に向かった中嶋公園では千曲川の流れを聞いた。木々の隙間から落ちる光が水面でほどけ、歩くたびに足元の色が変わった。そこからぴんころ地蔵へ進むと、参道と商店街の軒先に別の明るさがあった。水路のそばには町の暮らしがあり、地蔵は願いを静かに受け止めている。旧中込学校では、明治八年の擬洋風建築の窓に午後の光が残っていた。古い建物を見たあと、駒場公園の近代美術館へ移ると、彫刻と木立が屋内外をつないだ。最後はうすだスタードームへ向かった。昼の光を追っていたはずが、終着では見えない光を待つことになった。晴れた空だけでなく、曇りの日にもスライドショーがあるという。旅は明るさを集めることではなく、光が変わるたびに場所の時間を聞き分けることだった。

この旅の足跡

  1. 千曲川の流れを聞きながら歩ける中嶋公園。水面の明るさが木陰に途切れ、同じ道なのに足元の色が何度も変わった。
  2. 成田山薬師寺の参道に立つぴんころ地蔵。商店街の水路と軒先の光を見ていると、健康を願う町の時間が静かに重なった。
  3. 明治8年完成の旧中込学校は、現存する最古級の擬洋風学校建築。白い壁に午後の光が当たり、古い窓の形が急に近くなった。
  4. 駒場公園内の近代美術館には日本画、洋画、彫刻など約3450点余が収蔵される。館内の静けさの後、外の光が作品の続きに見えた。
  5. うすだスタードームは午後10時まで開館し、晴れない夜は天体画像のスライドショーもある。昼の光を見送っても、空への入口は閉じない。
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