LoqiRoam · 旅日記

川と城山のあいだ、曲がり角の御津

資料館から金川城、七曲神社、スポーツパーク、河原邸、宇甘神社へ。川と山と暮らしの変化を曲がり角で拾った。

金川駅を出た時点では、城跡へ行くか、川沿いへ行くかさえ決めていなかった。まず御津郷土歴史資料館に寄ると、近くの山に残る金川城が旭川と宇甘川の合流を見下ろしていたことがわかり、予定は自然に山側へ折れた。城跡では堀切や井戸の話を思いながら、戦のための地形がいまは木立と静けさに戻っているのを眺めた。下山後は七曲神社へ。山城の大きな歴史から、町内の祭礼を支える小さな時間へ切り替わる。そこからは徒歩に固執せず、公共交通で御津スポーツパークへ移動した。高瀬舟を模した遊具を見て、かつての川運が子どもの遊びに姿を変えていることに気づく。最後は紙工の河原邸と宇甘神社へ進み、白壁の旧家と氏神の静けさで旅を閉じた。名所を順番に消化したというより、曲がるたびに土地の使われ方が変わっていく一日だった。

この旅の足跡

  1. 資料館には金川城跡の遺物が展示され、駅から歩ける距離に城への登り口もある。旅の最初から、町がただの通過点ではないとわかって少し得をした気分。
  2. 旭川と宇甘川の合流を見下ろす山城で、井戸や堀切が残る。名城を想像して登ったのに、木立の隙間から水運の道筋を考える時間になった。
  3. 七曲神社は金川の町内各字を氏子地域とし、社殿は昭和十三年に竣工した。城跡の緊張から下りてくると、祭りの音が聞こえそうな生活の場所に変わる。
  4. 御津スポーツパークには温水プールやテニスコートのほか、高瀬舟を模した遊具のある憩いの広場がある。歴史が急に子どもの遊び場になるのが面白い。
  5. 河原邸は天保十年の母屋、長屋門、土蔵などが残る大庄屋屋敷で、土日には茶房も開く。白壁の内側に、町の時間が何層も折りたたまれている。
  6. 宇甘神社は御津紙工1587に鎮座し、地域の氏神として長い由緒を持つ。大きな観光地ではないのに、旅の終わりにはこういう小さな根がいちばん残る。
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