LoqiRoam · 旅日記
湯気の駅から、湖を越えて
上諏訪駅の温泉から湖畔、文化施設、高島城、立石公園へ進み、町の色を景色の重なりとして集めた。
上諏訪駅のホームで足湯に入り、旅は最初から少し不思議な速さになった。片倉館の白い洋館を見て、温泉の町には湯気だけでなく、昔の社交場のような厚みもあると知る。湖畔へ出ると、水色の向こうに足湯の湯気が立ち、隣の間欠泉センターでは水が空へ跳ねる記憶と花火の資料に出会った。北澤美術館では、湖の青に似たガラスの透明感を想像しながら、町の色を室内へ持ち込む。そこから高島城へ向かうと、かつて湖に浮かぶようだった城の堀が、時間の深い藍色に見えた。最後は立石公園へ上がり、駅、湖、城下を夕景の一枚に重ねる。集めた色は、赤や青の名前だけではなく、湯気、石、水、ガラス、堀、空の順番そのものだった。
この旅の足跡
- ホームの足湯から始まるのが上諏訪らしい。列車を待つ場所なのに、温泉の湯気で旅の速度が少しゆるむのが面白い。
- 片倉館は石と白壁の洋風建築で、中には大きな千人風呂がある。駅から歩ける距離に、こんな重厚な青みがかった建物が現れるとは驚いた。
- 湖畔公園の足湯は七ツ釜源泉を引き、上流側ほど熱く下流側ほどぬるい。湖とアルプスを眺めながら、湯にも小さな流れがあるのが楽しい。
- 間欠泉センターでは、かつて温泉掘削中に噴き出した間欠泉の話と、諏訪湖の花火資料に出会える。水の町が空へ跳ねる感じがした。
- 北澤美術館は諏訪湖のほとりで、ガレやドーム兄弟、ラリックのガラス工芸を見られる。湖の青に、透明な赤や金が重なって見えそうだ。
- 高島城はかつて湖と湿地に囲まれた『浮城』で、今は堀の水に復興天守を映している。水の記憶が城の輪郭に残っていて、町の色が急に深くなった。
- 立石公園は山腹から諏訪湖と市街地を見下ろせ、夕景や夜景で知られる。下で拾った色が、最後には湖面の大きな一枚にまとまった。