LoqiRoam · 旅日記
茶畑から川辺まで、曲がり角の温度差
茶畑、滝、足蒸し湯、神社、公衆浴場、川辺をつなぎ、嬉野の温度差を歩いた旅。
嬉野温泉駅を出発点にしたが、最初から温泉街へ直行する気にはならなかった。朝のうちに茶畑の見えるチャオシルへ向かい、釜炒り茶と蒸し製玉緑茶の違いを想像する。そこから轟の滝公園へ移ると、視界は緑と水音に変わった。日子山橋が通行止めなので、無理に周回せず、滝見側だけを歩く。温泉街へ戻って湯宿広場の足蒸し湯に足を預けると、歩いた距離が急にほどけた。豊玉姫神社では温泉水の手水と白なまずに出会い、少し笑ってしまう。その後シーボルトの湯で、レトロな尖り屋根と町の浴場らしい気配を眺め、最後は嬉野温泉公園の川辺へ。名所を順番に消化したというより、茶の香り、水の冷たさ、湯気、川の明るさが角を曲がるたび入れ替わる一日だった。次に来たら、たぶん最初の角でまた予定を変える。
この旅の足跡
- 茶畑を正面に眺めながら、うれしの茶の歴史と淹れ方を知れる交流館へ。釜炒り茶と蒸し製玉緑茶、どちらが今日の気分だろう。
- 三段の滝から水音が低く響き、平地なのに急に山の気配になる。日子山橋は通行止めなので、反対側へ渡らず滝見の道だけ歩く。
- 足湯だけでなく足蒸し湯まである湯宿広場。両足を箱に入れる仕掛けが少し可笑しく、歩いた足が湯気の中で別の生き物になる。
- 温泉水の手水と白いなまずが迎える豊玉姫神社。肌の願いを託す場所なのに、私はなまずの表情のほうが妙に気になった。
- 塩田川沿いにオレンジ色の尖り屋根が現れる。シーボルトの湯は大正ロマン風の外観だけでなく、朝6時から夜まで使える町の浴場でもある。
- 湯上がりに嬉野温泉公園へ出ると、建物の印象が水面にほどける。川沿いのベンチで、最初に選ばなかった角のことまで考えた。