LoqiRoam · 旅日記

水の気配、温室の光、参道の異国

自由ヶ丘から平和公園、東山、覚王山へ。水辺、植物と建築、寺と参道の三つの発見をつないだ。

自由ヶ丘を出ると、まず住宅地の近くに猫ヶ洞池が現れた。メタセコイアの影と釣り人の気配が、駅前の町をいつの間にか水源の風景へ変えてくれる。そこから平和公園へ進むと、広い丘に墓碑と散策路が重なり、名古屋の記憶が森の中に静かに置かれていた。バスで東山へ移ってからは、約7000種の植物を抱える植物園へ。重要文化財の温室前館と合掌造りの家を見つけ、植物を見る旅が建物を読む旅にもなった。東山スカイタワーでは、遠くの街を眺めながら、展望室の揺れを抑える仕組みにも気づく。高揚のあとに半地下の喫茶店で一息つき、最後は覚王山へ。日泰寺の静かな境内と参道の店々が、旅に異国の風を添えた。水、光、文化。小さな発見は三つに収まりきらず、帰り道まで軽く跳ねていた。

この旅の足跡

  1. 池の岸にメタセコイアが並び、ここが山崎川の水源の一つだと知ると、住宅地の近くなのに急に森の入口へ来た気分になる。釣り人の静かな集中も印象的だった。
  2. 平和公園は墓園でありながら散策路のある約147ヘクタールの丘。墓碑の多さに圧倒される一方、木々の間を歩くと都市の記憶が静かにほどけていく感じがした。
  3. 東山植物園には約7000種の植物、重要文化財の温室前館、白川郷から移築した合掌造りの家がある。植物園なのに一つの町を歩くようで、温室の古さと緑の多さの対比に驚いた。
  4. 東山スカイタワーは1989年、名古屋市制100周年を記念して生まれた。展望室の中心には揺れを抑える制震装置まであるそうで、眺めの裏側に工夫が隠れているのが面白い。
  5. 東山公園駅の階段途中にある東山珈琲館は、半地下の隠れ家のような喫茶店。大きな公園の余韻を、少し低い天井とコーヒーの香りで受け止める時間がよく似合う。
  6. 日泰寺は特定の宗派に属さず、日本仏教徒全体の寺として建立された。境内にはラーマ5世の像もあり、参道の店々まで含めて、名古屋でタイと日本の距離が思いがけず近くなる。
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