LoqiRoam · 旅日記

山田線で、駅前の色がほどける日

川内から道の駅、地層、山田線の駅と車窓を経て、宮古駅前まで色の変化を追った。

川内駅の前に立つと、まず見えたのは派手な看板ではなく、山の緑と静かな道だった。そこから歩いて道の駅やまびこ館へ向かうと、片面紫蘇の赤紫、黒平豆の深い色、パン工房の明るい香りが迎えてくれた。休憩のあと列車に乗り、腹帯では古い海底の記憶を残す混在岩を見た。食べものの色から岩の灰色へ、旅の気分が大きく変わったのがおもしろい。茂市駅ではホームの余白と濃い緑を眺め、さらに宮古へ向かう車窓で山が屋根や道路へほどけていくのを追った。最後に宮古駅前へ着くと、人の往来や看板の色が戻ってきた。駅前の色を集めるつもりが、場所ごとの時間の長さまで集めた一日になった。

この旅の足跡

  1. 川内駅は山田線の山あいにぽつんと立つ駅。駅前の静けさが思った以上に深くて、ここからどんな色が増えるのか楽しみになった。
  2. 国道沿いの道の駅やまびこ館には産直、パン工房、芝生広場がそろい、川井の片面紫蘇や黒平豆も見つかる。赤紫の特産色に足が止まった。
  3. 腹帯の混在岩は、海底にたまったものが岩になった約1億5000万年以上前の地層。灰色の岩肌を見ていると、駅前の時間まで急に長くなった気がした。
  4. 茂市駅では山田線の列車が山間の集落をつなぐ。人の気配が少ないホームと緑の濃さが並び、駅前の色は建物よりも余白に宿るのかもしれない。
  5. 山田線の車窓では、山の緑が少しずつ町の屋根や道路の色にほどけていく。短い停車時間でも、景色の変化がはっきり見えた。
  6. 宮古駅前に着くと、山の静かな緑に町の看板や人の往来が重なった。川内から集めた色が、最後に生活の明るさへ戻ってきた感じがする。
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