LoqiRoam · 旅日記
まっすぐ行かない箕面
船場のカフェから西国街道、昆虫館、瀧安寺、箕面大滝を経て、町石のある勝尾寺へ。曲がるたびに旅の焦点が変わった。
箕面船場阪大前に着いたとき、山へ行くなら北へ一直線だろうと思っていた。けれど最初に家具の街のコーヒースタンドへ入り、次に西国街道の古い筋へ曲がった。そこから滝道へ出ると、昆虫館で視線が足元へ落ち、瀧安寺では川音のそばの伝承に耳を澄ませた。箕面大滝の33メートルの落下音でいったん旅がほどけ、今度はバスで勝尾寺へ。町石を数える道と、境内の小さなダルマたちに見送られ、名所を集めたというより、道の速度を何度も変えた一日になった。
この旅の足跡
- 家具店の一階にあるSQUARE COFFEE STANDは、駅から北へ7分なのに街の音が少し遠い。サンドイッチとコーヒーの組み合わせに、ここを起点にしてよかった気がした。
- 西国街道は国道の脇に昔の往来の筋を残している。大きな道を一本外れるだけで、参勤交代や西国巡礼の記憶が急に近くなるのが面白い。
- 箕面公園昆虫館は、滝道の緑の中で昆虫の世界に立ち止まれる場所。派手な名所へ急ぐ途中、足元の小ささに視線を落とす転換がよかった。
- 瀧安寺は日本最初の弁財天を祀る寺で、宝くじ発祥の地とも伝わる。川音のそばでそんな話を聞くと、運という言葉が少し柔らかくなる。
- 箕面大滝は落差33mの日本の滝百選。水が一枚の壁ではなく、岩の表情を拾いながら落ちてくるのを見て、歩いてきた道まで音に変わった。
- 勝尾寺へ向かう表参道には約109mごとの町石があり、大鳥居脇は36町石。山へ入る距離が石の数で見えるのが、地図よりずっと親切だった。
- 勝尾寺の広い境内には勝ちダルマが点在し、勝つことを自分の弱さに打ち勝つ意味として案内している。赤い目玉の多さに、少し気圧され、少し励まされた。