LoqiRoam · 旅日記

石の時間をたどって、海へ

縄文の住居、玉づくりの資料、海岸の小石をつなぎ、山から海へ三つの発見を集めた。

笹平を出ると、最初は黒部の山の深さだけが旅の主役に見えた。けれど朝日町へ進むにつれ、景色の中に人の時間が重なってきた。不動堂遺跡の大きな竪穴住居は、家というより人が集まる場所だったかもしれない。その想像をまいぶんKANの土器や玉づくりの資料で確かめ、ふるさと美術館では今の町がつくる表現へ視線を移した。泊のカフェで庭の音を聞くと、史跡や美術館だけが土地の文化ではないと気づく。最後にヒスイテラスから海へ出ると、砂ではなく無数の小石が波打ち際を埋めていた。縄文の石、展示された石、そして自分が拾った石。三つとも形は違うのに、誰かが見つけ、意味を与え、次の人へ渡していくものだった。

この旅の足跡

  1. 朝日岳を望む広場に、縄文時代中期の竪穴住居が原寸大で戻されている。普通の家よりずっと大きい建物が集会場だったかもしれないと知り、ここで誰が何を話したのか想像が膨らんだ。
  2. まいぶんKANには不動堂遺跡や玉づくり遺跡の出土品が並び、勾玉キットまで受付で買える。石が浜だけでなく、展示室では加工される前の時間まで見えてくるのが面白い。
  3. 朝日町立ふるさと美術館は展示室だけでなく、陶芸体験工房や芝生広場、朝日岳を望む喫茶室も備える。小さな美術館なのに、作品の外へ視線がほどけていく感じがした。
  4. 泊の1/fゆらぎCafeは庭やテラスがあり、朝はモーニング、昼はランチを出している。鳥の声や小川のせせらぎを名前の由来にする店で、旅の速度を少し落とす理由がちゃんとあった。
  5. ヒスイ海岸の入口に建つヒスイテラスは、海へ直接出られ、屋上テラスからも眺められる。レンタサイクルやシャワーまであり、石を探す遊びが町の滞在に変わる仕掛けに驚いた。
  6. 宮崎・境海岸は砂ではなく小石が続く海岸で、ヒスイの原石を探せることで知られる。拾った石が本物かはまだ分からない。それでも波に磨かれた緑色の一粒だけで、旅の三つ目の発見になった。
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