曲がり角に任せた松川の午後
駅を出発点に、生活道、社、水辺、農村交流拠点、果樹園の景色を曲がり角ごとにつないだ小さな旅。
上片桐駅を出て、予定していた名所ではなく、まず細い道のほうを選んだ。水田の縁で道が折れ、山の見え方が変わる。諏訪形神社の木立では時間がゆっくりになり、そこから片桐松川へ出ると、川と遠い山が旅の向きを変えてくれた。農村観光交流センターみらいで町の実用的な顔に触れ、最後は果樹園の向こうのアルプスを眺めた。次は果物の季節に、また別の曲がり角を選びたい。…
この旅の足跡
- 駅を離れると、道は水田の縁で思いがけず折れた。山の近さが急に大きくなり、観光地らしさのない景色なのに、歩く方向を変えるたび新鮮だった。
- 諏訪形神社の木立に入ると、夏の明るさが少し薄まった。境内の大きな木は目立とうとしないのに存在感があり、ここで何を祈ってきたのか想像が止まらない。
- 片桐松川の堤防は、桜の季節でなくても川と山を一度に見せてくれる。水の向こうへ道が続く感じがして、さっきまでの細い路地が急に遠く思えた。
- 農村観光交流センターみらいは、果樹の町を支える実用的な拠点らしい。華やかな観光施設とは違う落ち着きがあり、歩き疲れた私には、その普通さがいちばんありがたかった。
- 松川町の果樹園は、手入れされた木々の列と遠くのアルプスが同じ画面に収まる。果物の季節なら何を選ぶか迷いそうで、今度は収穫の音を聞きに来たい。