LoqiRoam · 旅日記

土塁から陶の杜へ

宍戸の土塁と旧役場から北山公園へ抜け、笠間の美術と陶芸の森で土地の静かな連続性をたどった。

宍戸駅を出ると、まず道の脇に残る土塁へ向かった。高い建物も大きな案内もないのに、土の盛り上がりだけが城の境界を伝えている。そこから旧役場庁舎を使った歴史民俗資料館へ進むと、土地の記憶は城だけでなく、役所や学校や日々の暮らしにも分かれて保存されていると分かった。北山公園では白鳥湖の水面と遊歩道に身を置き、町の音が遠のく時間をつくった。その後は笠間へ移り、美術館のパレットや野外彫刻を静かに眺め、さらに陶の杜へ歩いた。森の中では作品を探すことと道を探すことがほとんど同じになる。最後に陶芸美術館で土の形へ戻ると、出発点で見た土塁も、長い時間をかけて焼かれなかった器のように思えた。

この旅の足跡

  1. 駅のすぐ南に、宍戸城の土塁が幅約5.4メートル、高さ約1.5メートル残る。堀の気配は薄いのに、地面だけが昔の境界を覚えていて驚いた。
  2. 旧宍戸町役場庁舎は1937年築で、現在は歴史民俗資料館として使われている。役所だった建物が町の記憶を保管している、その静かな転身が気になった。
  3. 北山公園では白鳥湖と中池の間を遊歩道がつなぎ、23メートルの展望塔から遠くまで見渡せる。水面の近くでは、町の音が急に薄くなった。
  4. 笠間日動美術館はフランス館や日本館、野外彫刻庭園から成り、パレットのコレクションも持つ。屋内の絵と屋外の沈黙が地続きに感じられた。
  5. 笠間芸術の森公園の陶の杜には、ヒノキの森の地形を生かして17作品が置かれている。作品を探して歩くうち、森そのものが展示室のように見えてきた。
  6. 茨城県陶芸美術館は9時30分から17時まで開館し、近現代の陶芸を紹介している。最後に土の形へ戻ると、旅の景色まで器の内側に収まるようだった。
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