LoqiRoam · 旅日記
足元から町の奥へ
静狩から長万部へ、鳴き砂・湿原・かにめし・公園・森・温泉をつなぐ小さな発見の旅。
静狩を出て最初に向かったのは、海の見晴らしよりも足元が気になる海岸だった。乾いた砂をこすると鳴るという静狩海岸で、音を待つ時間そのものが小さな旅になった。少し内側へ目を向けると、海岸平野に高層湿原が広がっている。池塘や湿原植物の話を知り、海と湿地がこんな近さで並ぶことに驚いた。そこからJRで長万部へ移り、かなやのかにめしを開く。景色を食べる、という言い方が似合う昼だった。午後はあやめ公園の川辺で風を受け、とみのの森の遊歩道で町の緑へ。最後は二股らぢうむ温泉へ向かい、海の音から地面の湯気へと旅の温度を変えた。大きな名所を制覇したわけではないのに、砂、水、蟹、花、森、湯が順番に手渡された一日だった。
この旅の足跡
- 乾いた砂をこすると鳴るという静狩海岸。今日は音が出るか少し緊張しながら歩いたが、噴火湾と断崖の眺めだけでも十分に耳が澄んだ。
- 静狩湿原は海岸平野にできた高層湿原で、池塘やモウセンゴケの群落が特徴だという。海の隣にこんな繊細な水の世界があるのが意外だった。
- かにめし本舗かなやは1928年創業で、長万部駅前の名物を8時から販売している。ふたを開ける瞬間、町の歴史が急に食べられる形になった。
- あやめ公園は南部陣屋川の河川敷に広がり、約50種類7万株のアヤメが咲く場所。花の季節を外れていても、川沿いの広さが気持ちよさそうだ。
- とみのの森には約1.18kmの遊歩道があり、長万部公園と一体で使われている。町のすぐそばで森の距離感を測れるのが面白い。
- 二股らぢうむ温泉は石灰華ドームを眺める源泉かけ流しで、日帰り入浴は7時から18時まで。海を見てきたあとに、最後は地面から出る時間を選んだ。