LoqiRoam · 旅日記
只見川へほどける光
圓藏寺の高みから只見川の水面へ下り、甘味と絵を挟んで町の光へ戻る散歩。
駅を出ると、まず圓藏寺の高みへ向かった。千二百年の信仰を抱く境内から只見川を見下ろすと、建物と水のあいだに薄い朝の光が溜まっていた。対岸のきよひめ公園へ回ると、今度は寺の白い壁と赤い柳津橋が川越しに重なり、さっきまで自分がいた場所が一枚の景色になる。魚渕では、うぐいの伝説を探しながら、魚よりも橋の影と流れの明暗を長く見ていた。町へ戻り、黄色い皮のあわまんじゅうで歩みを休める。斎藤清美術館では、外で拾った反射が黒い線と余白へ置き換わった。最後に足湯と食のある道の駅へ戻るころ、旅は遠くへ進むことではなく、同じ光を別の角度から見直すことだったと分かった。
この旅の足跡
- 1200年の歴史を持つ圓藏寺。本堂の舞台から只見川が大きく見えた。赤べこの伝説まで重なり、寺が町の記憶を抱えている感じがした。
- きよひめ公園では、対岸の圓藏寺と赤い柳津橋が只見川越しに重なる。寺を近くで見るより、白い壁と水面の距離が静かに残った。
- 魚渕は只見川沿いのうぐい生息地として案内される場所。魚の姿より、橋の影とゆるい流れの明暗に目が留まり、説明と実景の差が面白かった。
- 岩井屋は、もち米と粟の黄色い皮でこしあんを包むあわまんじゅうの店。蒸気のある甘味を一つ挟むと、川辺で冷えた目が少し戻った。
- 斎藤清美術館は9時から16時30分まで。1000点を超える作品を前にすると、外で追っていた光が黒い線と余白に変わり、景色の見方まで少し遅くなる。
- 道の駅会津柳津には博士そば、足湯、斎藤清美術館が集まる。最後に温かさと食の気配へ戻ると、遠くへ行かずに一日の旅が閉じていく。