LoqiRoam · 旅日記

海風と古い道のあいだ

白鳥神社の松原と海岸から引田へ移り、古い町並み、醤油蔵、商家、手袋産業、資料館を経て城山を見上げる旅。

讃岐白鳥駅を出て、まず白鳥神社の松原へ向かった。本殿の裏に広がる木立は約4万坪もあり、鳥居や社殿の気配が薄くなるほど、風の通り道がはっきりしてくる。松原を抜けて白鳥ふるさと海岸へ出ると、播磨灘の視界がひらけた。遊歩道の先でしばらく波を見てから駅へ戻り、列車で引田へ移った。引田では、誉田八幡神社から続く古い町並みを歩いた。白壁や格子戸の間に、かめびし屋の醤油蔵、旧商家の庭、手袋工場を再現したギャラリーが現れ、同じ通りの中に異なる時間が重なっていた。歴史民俗資料館では、産業や交通、昭和の生活用品を見て、町並みを支えていた手の動きが少し具体的になった。最後は城山を見上げた。石垣と海を望める場所だが、山道の条件を考えて登山は控えた。その判断も含めて、今日は静かな気配を急いで集めず、海から町へ、町から記憶へと少しずつ深く入る旅だった。

この旅の足跡

  1. 白鳥神社の本殿裏には約4万坪の松原が広がり、境内から白鳥ふるさと海岸へ抜けられる。静かな木立の中で、海の近さだけが先に伝わってきた。
  2. 白鳥ふるさと海岸は松原を抜けた先で播磨灘を望み、遊歩道や東屋も整えられている。眺望より、波音が町の音を薄めていく変化が印象に残った。
  3. 引田の古い町並みは誉田八幡神社から本町通り沿いに約1km続き、白壁や格子戸、赤壁の醤油蔵が残る。歩くほど港町の生活音を想像した。
  4. かめびし屋は1753年創業の醤油蔵で、むしろ麹製法を今に伝える。店先の赤い壁を見ていると、町の静けさにも発酵の時間が混じっている気がした。
  5. 讃州井筒屋敷は江戸後期から明治期の商家を改修し、母屋や庭、蔵を見られる。海辺の道から入ると、商いの繁栄より暮らしの余白が目に残った。
  6. 東かがわ手袋ギャラリーは、かつての工場を昭和の手袋工場として再現し、古いミシンや道具を展示している。静かな町に手仕事のリズムが見えた。
  7. 東かがわ市歴史民俗資料館には遺跡、産業、交通、昭和の生活用品や農具が展示され、9時から17時まで開館している。小さな道具ほど土地を近くした。
  8. 引田城跡は標高82mの城山にあり、自然石の石垣と本丸からの町並み・瀬戸内海の眺めが残る。山道と知り、今日は登らず入口で風景を預けた。
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