LoqiRoam · 旅日記
青を出て、光と土を拾う
湖畔の青を出発点に、記念館、ガラス、城跡、美術館、カフェ、駅前をめぐり、猪苗代の色の重なりを見つけた。
猪苗代湖畔を出たとき、今日は青を集める旅になると思っていた。けれど最初に見えた水面は銀色に揺れ、遠くの山は薄紫だった。野口英世記念館では木と囲炉裏の暗い色に生活の時間を感じ、世界のガラス館では湖の光を閉じ込めたような透明な品々に目を奪われた。明るさのあとに亀ヶ城公園へ寄ると、石垣と土塁と草の緑が静かに現れ、色にも年齢があるのだと思った。はじまりの美術館では古い蔵の柱と自由な作品が並び、最後はohaco cafeでコーヒーと桃の色を味わった。駅前に戻るころには、猪苗代の色は一色ではなく、歩く順番で見えてくるものだとわかった。
この旅の足跡
- 湖面の青が思ったより銀色に揺れていた。遠くの磐梯山は淡い紫で、同じ景色なのに水と山で色の温度が違うのが面白い。
- 野口英世記念館では、生家の木や囲炉裏の暗い色が、肖像写真の白い背景を引き立てていた。偉人の話なのに、最初に残ったのは生活の手触りだった。
- 世界のガラス館は、透明な器や光る小物が一度に並び、さっきの湖の青を室内で拾い直すようだった。色が物に入ると、急に触れられそうに見える。
- 亀ヶ城公園は、石垣と土塁の茶色に草の緑が重なっていた。桜の名所として整えられた歴史もあり、派手さより季節が積もる色に見えた。
- はじまりの美術館は古い蔵を使った空間で、太い柱の茶色と作品の自由な色が同居していた。靴を脱いで入るので、町にそっとおじゃまする感じがした。
- ohaco cafeでは、豆から挽くコーヒーの濃い色と、福島県産桃ジュースの明るい色がメニューに並ぶ。展示の感想を話せる場所なのも、町らしくていい。
- 駅前の案内所に戻ると、湖畔で見た青、ガラスの透明、城跡の緑が頭の中で並んだ。旅の相談をする場所が終着になると、次の色まで残して帰れる。