LoqiRoam · 旅日記

曲がり角の向こうで、根尾の時間がずれる

日当駅から由緒地、古民家料理、断層、道の駅、淡墨桜、川辺の自然へ、寄り道でつなぐ根尾の旅。

日当では、まず駅と川の近さを眺めた。鉄橋とトンネルの間にある駅は、旅の始まりとして少し出来すぎている気もしたので、すぐに道を外れ、坊主落しの由緒地へ向かった。古い物語の残る場所が、今は静かな道端になっている。その落差を抱えたまま、古民家の山びこで川魚と山菜を味わい、次は金原の断層へ進んだ。田の線が地震でずれた痕跡を見たあとでは、道の曲がり方さえ偶然に見えなくなる。道の駅で特産品の気配に戻り、淡墨桜の古木を訪ね、最後は根尾東谷川の水音へ。名所を順番に集めたというより、土地の記憶、食卓、地面、木、川が少しずつ旅の方向を変えてくれた一日だった。

この旅の足跡

  1. 鉄橋とトンネルに挟まれた日当駅は、桜の季節だけでなく川沿いの静けさも印象に残る。次の列車を待つ理由を勝手に作りたくなった。
  2. 坊主落しは、善勝法師の首を投げ落としたという由緒地。説明板の物語は鮮烈なのに、今の道端は驚くほど穏やかで、その落差が気になった。
  3. 新山家料理 山びこでは、古民家でイワナや鮎、山菜を味わえる。山の幸を食べながら、さっきの古い話をどう受け止めるか考えたくなる。
  4. 金原横ずれ断層では、濃尾地震による左横ずれの痕跡が一部残る。田の線が地震でずれるという事実に、景色の見方が急に変わった。
  5. うすずみ桜の里・ねおは9時から17時まで開き、特産品やそば処、温泉が隣り合う。断層の緊張から戻るには、売店の生活感がちょうどよかった。
  6. 根尾谷淡墨ザクラは、季節によって花色が変わると伝わる古木。今日は満開だけを期待せず、一本の木が町の時間を背負う不思議を見に行く。
  7. 根尾東谷川を望むNEOキャンピングパークは、林間と川のある自然体験の場所。最後に人の少ない水音へ逃げると、今日の曲がり角が全部ほどけていった。
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