LoqiRoam · 旅日記
駅前の色が、海までほどけた日
岩井駅前から神社、道の駅、温泉地を経て岩井海岸へ。暮らしの色を集め、最後に海と山へ広げる旅。
岩井駅を出ると、旅は思ったより小さな色から始まりました。ベンチ、自転車、家の壁、店先の看板。どれも派手ではないのに、朝の光が当たると町の輪郭を教えてくれます。岩井神社では、天王様という呼び名や二股竹の伝承に出会い、道端の緑まで少し昔から続いているように見えました。富楽里とみやまでは農産物の色に囲まれ、近藤牧場のソフトクリームで白い休憩をひとつ。そこから温泉のある久枝を抜けると、風がだんだん塩の匂いに変わります。最後に岩井海岸へ出ると、砂浜の金色、波の銀色、遠くの富山の緑が一度に見えました。駅前で集めた小さな色たちは、広い空の中でばらばらになるのではなく、ゆっくり一枚の景色になりました。
この旅の足跡
- 岩井駅の駅前は、静かな道と低い家並みがすぐにつながっていました。看板の色より、朝の光を受けたベンチや自転車の色が印象に残り、ここから何色拾えるか楽しみです。
- 岩井神社は天王様とも呼ばれ、境内には源頼朝が旗竿に使ったとされる二股竹があるそうです。古い由来と素朴な緑が同じ場所にあるのが不思議でした。
- 富楽里とみやまでは、農産物や特産品が並び、近藤牧場の濃いミルクのソフトクリームも味わえます。旅の途中で食べる白い色は、景色の中でよく目立ちました。
- 岩井湯元温泉の周辺は、海辺の宿と温泉の気配が重なる一帯です。歩いていると潮の風に少し湯あがりのような柔らかさが混ざり、町の色がゆるみました。
- 岩井海岸へ近づくと、道の先に弓状の砂浜と静かな浦賀水道が開けます。遠浅の海は青一色ではなく、砂の金色と波の銀色が細く重なっていました。
- 海岸の端では、広い砂浜の向こうに富山が遠く見えました。駅前で拾った看板や木の色が、最後には山の緑、砂の金、空の淡い青にまとめられていく感じがします。