LoqiRoam · 旅日記
看板の先で、時間がほどける
駅前の建物と食、神社と化石、庭園と温泉をつなぎ、由仁の時間の層を歩いて味わった。
由仁では、駅前を出発点にしても駅だけを見て終わらない歩き方ができた。まず石蔵を改装したカフェで町の速度をつかみ、次に専用鉄板で煮しめるホルモンの話から、食べ物が家庭の記憶へ続いていることを想像した。由仁神社の森に入ると通りの音が遠のき、ゆめっく館ではマンモスの臼歯とオオツノシカの角が、町の時間を一気に太古へ引き戻した。そこから田園側へ移ると、12のテーマガーデンをめぐる園路が現れ、看板を読む散歩が花の色を読む散歩に変わった。最後は褐色の湯へ。外へ外へと広がった一日が、湯気の中で静かに折りたたまれていく。
この旅の足跡
- 石蔵倉庫を改装したYUNI CAFEは由仁駅から徒歩1分。駅前なのに古い建物の時間が残り、最初の一杯で町の速度が少しゆるむ気がした。
- 東京ホルモンは由仁駅から徒歩3分、専用鉄板で秘伝のたれと肉を煮しめる町の味。鉄板を家庭にも持つ人がいると知り、看板の先の生活まで想像した。
- 由仁神社は本町330にあり、明治25年の開拓に伴う小祠を起点にした神社。広い境内の森へ入ると、町の通りの音が一段遠くなるのが面白い。
- ゆめっく館は図書館と資料館の複合施設で、由仁で見つかったマンモスの臼歯やオオツノシカの角を展示。田園の町で太古の大きさに出会えるとは予想外だった。
- ゆにガーデンは12のテーマガーデンをめぐる回遊式園路が魅力。2026年は5月22日から11月3日まで開園予定で、町なかの看板から花の道へ景色が反転する。
- ユンニの湯は褐色がかったコーヒー色の湯で、通常の日帰り入浴は10時30分から21時。花と田園を見たあとに入ると、歩いた道が体の内側で静かになる。