LoqiRoam · 旅日記

坂の先で拾った三つ

坂道から公園、地名の謎、水辺、寺町、出島へ。三つの小さな発見をつないだ長崎の市街地旅。

坑道奥部停留所を出た私は、まず長崎の坂に足を慣らした。道は単なる移動路ではなく、勾配の向こうに港をちらりと見せる小さな展望台だった。市街地へ下りて長崎公園に入ると、池の装飾噴水が静かに水を落としている。日本最古といわれる噴水の復元だと知っても、音は古びず、むしろ涼しかった。次に大徳寺公園へ回ると、寺がないのに寺の名だけが残る不思議に出会う。大クスの影がその謎を急いで解かなくてもいいと言っているようだった。中島川では眼鏡橋の二つのアーチが水面に重なり、三つ目の発見は橋そのものより反射になった。朱色の興福寺で中国との交流の層を感じ、最後は出島へ。敷地だけに育つデジマノキを見上げて、旅の締めくくりが建物ではなく一本の木になったことを嬉しく思った。坂、水、木。小さな発見は、ちゃんと次の道を連れてきた。

この旅の足跡

  1. 坂の町らしく、道がそのまま景色になっていた。急勾配の先に港がちらりと見え、歩く速さまで変わるのが面白い。
  2. 長崎で最も古い公園の池に、日本最古といわれる装飾噴水の復元がある。古いのに水音は軽やかで、少し意外だった。
  3. 「寺もないのに大徳寺」と呼ばれる公園には、梅香崎天満宮と楠稲荷神社、森のような大クスが残る。名前の謎が歩く宿題になった。
  4. 眼鏡橋は中島川に映る二つのアーチが名前の由来。川辺で見ると橋より先に反射が目に入り、街の真ん中で小さな鏡を見つけた気分になる。
  5. 興福寺は黄檗派の発祥を記念する寺で、朱色の山門から「あか寺」とも呼ばれる。水辺の淡い景色の後に色が跳ねて見えた。
  6. 出島は現在も年中無休で、8時から21時まで入場できる。敷地だけに育つデジマノキの存在を知り、旅の出口で植物に驚かされた。
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