LoqiRoam · 旅日記

安来、光の順番

安来の町、寺、庭園、山城、美術館を光の変化でつないだ一日。

和田浜から町へ向かう道では、朝の光が家々の壁をゆっくり移っていた。安来駅でいったん人の流れに混じり、清水寺の石段へ向かうと、音が減り、木立の間から三重塔の朱だけが浮かんだ。そこからバスで足立美術館へ移る。白砂、苔、背後の山。整えられた景色なのに、見る角度ごとに影が変わる。午後は月山富田城跡へ入り、建物のない斜面で高低差そのものを読む。最後に加納美術館で色を室内へ戻し、安来駅前の珈琲店を休憩に選んだ。窓に映る空は薄紫で、今日見た場所が名所の列ではなく、明るさの変化としてつながっていた。

この旅の足跡

  1. 駅の北側から見た安来は、屋根の間に薄い青が残っていた。駅前の町へ向かう道で、光が民家の壁を一枚ずつ移っていく。
  2. 清水寺の三重塔は予約制で、境内の木立から見える朱色だけが先に目に入る。本堂へ続く坂で、朝の白い光が石段の凹凸を強調していた。
  3. 庭園の白砂と苔は、同じ緑でも光の角度で別の深さになる。足立美術館は年中無休で、安来駅から無料シャトルが毎日出ているのも意外だった。
  4. 月山富田城跡では、石垣の端が木陰に沈み、斜面の向こうだけが急に明るい。難攻不落と呼ばれた山城の輪郭は、建物よりも高低差で伝わった。
  5. 加納美術館は9時から16時30分まで。展示の静けさを出ると、布部の山の色が少し濃く見えた。作品を見た後の景色が、展示の続きのように残る。
  6. 帰りの安来駅でサルビア珈琲を調べると、駅から徒歩5分で10時から17時。窓の反射が薄紫になり、歩いてきた道が一枚の暗い地図に変わった。
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