LoqiRoam · 旅日記

海へほどける影

高み、木陰、展示室、アーケード、芝生の丘、海辺へ。影の形を変えながら佐世保を横断した。

山の田を出ると、最初に向かった高みで佐世保の港と九十九島を見た。遠くの島影は静かだったが、足元には木々や建物がつくる細かな暗がりが続いていた。佐世保公園では樹齢を重ねたクスノキの下に入り、広い空から緑の時間へ降りた。その後、島瀬美術センターで外の光をいったん閉じ、展示室の壁に沈む影を眺めた。アーケードでは人の往来と屋根の切れ目が明暗を刻み、旅は観光というより街の呼吸を拾うものになった。バスで九十九島観光公園へ移ると、影は建物から島へ姿を変えた。最後に海辺のパールシーへ下り、水面の反射に島影がほどけていくのを見届けた。

この旅の足跡

  1. 弓張岳展望台では、佐世保港と九十九島が一枚の景色に重なる。夕方の光なら、軍港の輪郭はどんな影になるのだろう。
  2. 佐世保公園には樹齢百年を超えるクスノキが並び、川沿いの芝生に大きな陰を落とす。木漏れ日は、港の光よりゆっくり動いていた。
  3. 島瀬美術センターは10時から18時まで開館し、火曜などが休館日。展示室の静かな壁面には、外の光とは別の影が沈んでいる。
  4. 四ヶ町商店街は四ヶ町と三ヶ町が連なる約960メートルのアーケード。屋根の切れ目ごとに、通りの明るさが細かく変わる。
  5. 九十九島観光公園は約4.7ヘクタールの芝生の丘で、眺望の丘から島々を大きく見渡せる。足元の影まで景色の一部だった。
  6. 九十九島パールシーリゾートは鹿子前町の海辺にあり、佐世保駅から路線バスで約25分。水面の反射が、島の影をほどいていく。
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