LoqiRoam · 旅日記
谷の光が細くなるまで
姫川、集落、古道、古民家、温泉、山道をつなぎ、光が薄くなる谷を歩いた。
中土を出ると、姫川の水面だけが先に明るかった。大宮諏訪神社では、狂拍子や奴踊りを受け継ぐ集落の時間に触れ、自然の谷にも人の記憶が重なっていると気づいた。塩の道の気配を探して中谷郷へ入ると、道は細くなり、斜面の光も短くなった。古民家を改装したCafe十三月でカレーの湯気を眺め、外の白さをいったん室内から見直した。道の駅おたりでは、売店と温泉が旅人だけでなく暮らしのために置かれているように見えた。最後は雨飾高原方面へ向かったが、雪や倒木の残る時期なので登らず、木立の間で山の輪郭が消えるまで立ち止まった。
この旅の足跡
- 姫川の水面が、谷の斜面を一枚だけ明るくしていた。列車の音が遠ざかると、道の細さが急に見えた。
- 大宮諏訪神社には、狂拍子や奴踊りを受け継ぐ時間がある。木陰の暗さと社殿の白さが、祭りの気配をまだ隠していた。
- 塩の道の古い通過地だった中谷郷は、ほぼ自然と紹介される場所だ。細い道の先に、山の明るさだけが残っていた。
- 築150年の古民家を改装したCafe十三月では、南インドのカレーと甘味が待っている。梁の影に、外の白い光が細く差していた。
- 道の駅おたりは、売店と食事に加えて日帰り温泉も持つ。旅人の通過点なのに、山の暮らしが一番近く感じられた。
- 雨飾高原へ続く道では、雪や倒木が残る時期がある。今日は登らず、木立の隙間で山肌の明るさが薄れる瞬間を見送った。