LoqiRoam · 旅日記
駅前の色を、海と城下町へ
谷之口駅から港と南郷の海岸を経て飫肥へ向かい、駅前の色を食、自然、歴史の色へつないだ。
谷之口駅を出ると、国道と線路が寄り添う静かな景色が広がっていた。観光地らしい派手さはないけれど、民家の屋根や道ばたの色を眺めていると、旅はもう始まっている気がした。日南線で南へ進み、港の駅めいつでは海の青より先に、鮮魚の銀色とかつお飯の香りに出会う。道の駅なんごうでは、日向灘の紺碧とヤシの緑を眺めてひと休みした。そこから列車で飫肥へ寄り道すると、白い漆喰塀と木の茶色が現れ、海辺とは別の時間が流れ始める。飫肥城跡の石垣と木々を歩き、最後は飫肥駅で帰りの列車を待った。集めた色は景色の一覧ではなく、港の仕事、城下町の記憶、歩いたときの風として残った。
この旅の足跡
- 谷之口駅は国道220号と日南線が寄り添う山間部の入口にあり、民家の間に静かな景色が広がる。観光色の薄さがかえって新鮮で、最初の一色を探したくなった。
- 港の駅めいつは南郷漁協直営で、かつお飯など近海の味と鮮魚が並ぶ。海の青を見に来たのに、先に料理の赤や銀が目に入り、港の色は食卓にもあると気づいた。
- 道の駅なんごうは国道448号沿いで、日向灘を望む海岸線とヤシの木陰が特徴。紺碧の海と南国の緑が一緒に見えるのに、風は思ったより静かだった。
- 飫肥城下町には武家屋敷の門、石垣、漆喰塀が残り、白と木の茶色が通りを落ち着かせている。南郷の海辺から来ると、同じ日南でも時間の色が変わるのが面白い。
- 飫肥城跡はシラス台地を空堀で区切った中世城郭の特徴を持ち、石垣と木々が深い灰色と緑をつくる。城跡なのに威圧感より、風の通る休み場所という印象が残った。
- 飫肥駅は城下町散策の出入口になる小さな駅で、帰り道に町の色をまとめるのにちょうどいい。白壁、石垣、港の銀色を思い返すと、駅が旅の額縁に見えてきた。