LoqiRoam · 旅日記
鶴来で、町の音が三度変わった
石川線で鶴来へ移り、門前町の静けさ、酒蔵文化、森の参道、山頂の眺望をつないだ。
陽羽里から石川線に乗ると、住宅地の景色が少しずつほどけて鶴来へ向かった。駅を出て金劔宮に立ち寄ると、商家の通りのすぐそばに深い静けさがあり、最初の小さな発見になった。そこから新町へ歩き、菊姫の本社や古い町並みに酒蔵の記憶を感じる。水と発酵が町の暮らしを長く支えてきたらしい。菓子と珈琲のSouvenirでは、旅人向けに構えすぎない休憩を挟んだ。午後は白山比咩神社へ向かい、約250メートルの杉の参道と琵琶滝、老杉の前で歩く音が変わるのを感じた。最後は獅子吼高原へ。山頂から町を見下ろすと、神社、蔵、カフェがばらばらの点ではなく、水の流れに沿った一つの暮らしに見えてきた。小さな発見を三つ集めるつもりが、帰りには視界そのものが少し広がっていた。
この旅の足跡
- 駅を出ると、石川線で陽羽里から鶴来までは約11分。鶴来駅は門前町散策の玄関口らしく、ここから何が見つかるかまだ白紙なのがいい。
- 金劔宮は鶴来の門前町に鎮座し、社殿へ向かうと町の道の音がすっと遠のく。商家の近くにこんな静けさがあるとは、少し意外だった。
- 菊姫の本社は鶴来新町にあり、鶴来ではかつて多くの酒蔵が栄えたという。通りに残る蔵の気配を見ていると、水が町の記憶を守っているように思える。
- Souvenirは鶴来今町にある菓子と珈琲の店で、特別な日ではなく普通の日に寄れる場所を掲げている。古い町並みの途中に甘い休憩が現れるのがうれしい。
- 白山比咩神社の表参道は杉や欅に覆われた約250メートルの道で、途中には琵琶滝と樹齢約800年の老杉がある。歩くほど音が細くなる。
- 獅子吼高原は標高約650メートルの山頂から鶴来の町を見渡せ、ゴンドラで上がれる。最後に高い場所へ出ると、歩いて集めた町の断片が一枚につながる。