LoqiRoam · 旅日記

駅前の角を曲がったら、海まで

神戸駅前の農地の気配から田原城、蔵王山、赤羽根の海へ、曲がり角を選びながら進んだ半島の旅。

神戸駅を出たとき、まず大きな観光地へ向かう気分ではなかった。線路と畑の間にある細い道を選び、駅前の便利さが少しずつ田原の農地へほどけていくのを眺めた。道の駅では野菜や果物の並びに土地の勢いを感じ、そこから田原城跡の博物館へ歩くと、今度は崋山や田原藩の記憶が静かに現れた。歴史を見たあと、蔵王山へ上がる道で景色をいったん大きくした。三河湾と太平洋を見渡すと、さっきまでの細い道が半島の中にちゃんとつながっていた。山を下り、あかばねロコステーションで波の近さを確かめ、最後は赤羽根ロングビーチへ。名所を集めたというより、角を曲がるたびに土地の表情を一枚ずつ替えていった旅だった。

この旅の足跡

  1. 神戸駅を出てすぐ、線路の向こうに畑の余白が見えた。駅前なのに旅の始まりが都会らしくないのが、少し可笑しくて気に入った。
  2. 野菜と果物が並ぶ道の駅で、メロンの土地らしい甘い気配に足を止めた。食事処の営業時間も確認でき、寄り道が空腹に負けずに済む。
  3. 田原城の二ノ丸跡に博物館が建ち、崋山や田原藩の資料を見られる。城の気配が住宅街に溶けていて、歴史が大声で名乗らないのが面白い。
  4. 蔵王山展望台は標高250メートルで、三河湾と太平洋を一度に見渡せる。展望室は夜まで開いているので、昼の旅が夜景へ化ける余地も残した。
  5. あかばねロコステーションは目の前に太平洋が広がり、情報コーナーや地元の特産品売場もある。山で遠くを見たあと、ここでは波の近さに驚く。
  6. 赤羽根ロングビーチでは、道の駅の賑わいがほどけて砂浜と波の音だけが残る。サーフィンの場所として知られる海岸を終着にすると、旅の答えが景色になる。
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