LoqiRoam · 旅日記

地面から芝生まで

佐川の地質から牧野公園、酒造商家、資料館、酒蔵、道の駅へ。光の変化を町の時間の重なりとして歩いた。

出発してすぐ、町を知るために景色ではなく地面を見た。佐川地質館の化石と鉱石は、今朝の光よりはるかに古い時間を静かに抱えていた。牧野公園へ上がると、山野草の細い葉と斜面の向こうの町が同じ明るさに包まれた。坂を下り、旧浜口家住宅で休む。木造の室内に入った瞬間、外の光は白壁と柱の陰影へ変わった。青山文庫では遺墨と庭を見て、見えるものより残るものの方が多いと感じた。酒ギャラリーほていでは、佐川が酒造の町でもあることを思い出す。最後に道の駅の芝生へ出ると、産品や米粉の菓子が並ぶ現在の町があった。遠くへ移動したわけではない。それでも、地面、植物、商家、記憶、食へと光の置き場所が変わり、一日が静かに深くなった。

この旅の足跡

  1. 佐川盆地の化石や鉱石を見ていると、足元の明るさが急に深くなる。動く大陸の展示に、町の静けさの理由を少し想像した。
  2. 牧野公園は四季の山野草が見られ、佐川の町を見渡せる。花を探しているうち、斜面に落ちる光の細さまで気になった。
  3. 旧浜口家住宅は江戸中期から酒造を営んだ家。白壁の向こうのカフェで休むと、通りの光まで古い暮らしの続きに見えた。
  4. 青山文庫には幕末維新の遺墨と牧野富太郎の部屋があり、九如園の庭も残る。外の光より、墨の濃淡が長く残った。
  5. 司牡丹の酒ギャラリーほていは、酒造の町らしい白壁の中にある。見学条件を確かめながら、光の少ない蔵に想像を預けた。
  6. まきのさんの道の駅では、仁淀川流域の産品や米粉の菓子が並ぶ。芝生へ出ると、旅の終わりだけ光が広くなった。
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