LoqiRoam · 旅日記

仏生山で道の幅を変える

岡本の製麺所から仏生山の公園と寺町、門前菓子、一宮を経て、栗林公園の回遊景観へ向かった。

岡本では、駅前の大通りを素直に歩かず、旧道側へ曲がって桑島製麺所に入った。昼だけ開く店でうどんと蕎麦が並ぶのを見て、旅は名所の数ではなく、土地の人が何を昼食にしているかから始まる気がした。そこからことでんで仏生山へ移ると、駅の近くなのに景色の速度が落ちる。池のある公園で一度休み、法然寺の万灯籠と五重塔へ向かう。古い門前町の中に新しい塔が馴染む様子は、過去と現在が仲良く並んでいるというより、互いに知らないふりをして共存しているようで面白かった。門前の徳栄堂では、寺にまつわるたんきり飴の話に足を止めた。その後、田村神社へ寄り道して、由緒ある一宮が交通安全という現代の願いも受け止めていることに気づく。最後は栗林公園。池、築山、松の向こうへ視界が何度も曲がり、朝から選んだ道の癖まで、庭の回遊に吸い込まれていった。

この旅の足跡

  1. 駅から数分の旧道沿いに桑島製麺所。午前から昼だけ開き、うどんだけでなく蕎麦もあるのが意外で、最初の曲がり角から旅の温度が決まった。
  2. 仏生山公園は池を囲む遊歩道と芝生、親水広場があり、運動施設まで同居している。寺町の隣にこんな日常の広場があるとは、少し拍子抜けで心地よい。
  3. 法然寺の仁王門から石段へ、両脇の万灯籠が道を一本に見せる。五重塔は2011年完成なのに、境内の古さにすっと馴染んでいて時間の感覚が揺れた。
  4. 門前の徳栄堂には、住職の風邪をきっかけに生まれたというたんきり飴の話が残る。飴は小さな菓子なのに、町と寺の関係を丸ごと持ち帰れそうだ。
  5. 田村神社は讃岐国一宮で、住所は一宮町286-1。大きな社格の一方で、交通安全祈願の入口案内が現役の生活に接続していて、神社が今も道の途中にあると感じた。
  6. 栗林公園は池と築山を巡るたび景色が変わる「一歩一景」の庭。最後に来ると、今日選んだ細い道の曲がり角まで、庭の回遊路の一部だったように思えてくる。
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