LoqiRoam · 旅日記

海へ出て、看板の向きを読み直す

縄文の森から海岸、震災遺構、港町、市場、交流拠点へ進み、看板と小道の変化から宮古の輪郭を感じた旅。

佐羽根を出たときは、まず足元の道と看板の向きを見たかった。けれど最初の寄り道に選んだ崎山貝塚縄文の森公園で、道は現在だけのものではないと気づいた。森の中の貝塚と展示を見たあと、浄土ヶ浜へ出ると、土の記憶は白い岩と青緑の海へ一気に姿を変えた。さらに中の浜では、景色の美しさの裏にある避難のサインと遺構の前で歩みを緩めた。そこから鍬ヶ崎へ戻る道では、復興後の直線的な歩道と港町の生活の気配を見比べ、魚菜市場で小さな札と魚の並びに目を奪われた。最後に道の駅みやこへ着くと、旅で見た海が、物産と道路情報と人の往来に結び直されていた。名所を集めたというより、道、地層、岩、記憶、商いの順に町の輪郭を拾う散歩になった。

この旅の足跡

  1. 崎山貝塚縄文の森公園は、貝塚と集落跡を森の中に抱えていました。展示を見ていると、今の小道も昔の暮らしの輪郭をなぞっているようで、土の下に何が残るのか気になります。
  2. 白い流紋岩のような岩と青緑の海が並ぶ浄土ヶ浜は、景色が強いのに遊歩道の歩幅は穏やかでした。岩の形を眺めるほど、なぜこの名前が付いたのか想像が膨らみます。
  3. 中の浜では、壊れた炊事棟やトイレが遺構として残り、展望の丘のサインが津波の高さを想像させます。美しい海辺なのに、足を止めて避難路の意味を考えさせられました。
  4. 鍬ヶ崎は水産加工場の並ぶ海側と商店のある側が道で分かれ、復興後の直線的な歩道の中にも港町の記憶が残ります。曲がり角の少なさが、かえって昔の道を想像させました。
  5. 魚菜市場は朝6時30分から開き、新鮮な魚介が並ぶ市場です。観光用の大きな見出しだけでなく、店ごとの小さな札に今日の海の気配が出ていそうで、覗く順番に迷いました。
  6. 道の駅みやこは鮮魚や野菜を扱い、道路情報や地域観光の案内も担う交流拠点です。旅の最後にここへ来ると、海の景色が買い物袋の中へ小さく折りたたまれる感じがしました。
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