LoqiRoam · 旅日記
波の現在と、地層に残る波
大手海岸から宍喰川、道の駅、化石漣痕、竹ヶ島港へ。現在の波と地層に残る古い波を、光の変化として追った。
出発してすぐ、大手海岸の明るさに立った。波は強く動いているのに、砂の上の反射は薄く静かだった。宍喰川北岸へ回ると、橋の下だけ水が深い色を持ち、海とは別の時間が流れていた。道の駅宍喰温泉では、直売所とDMVの停留所が並び、旅の視線が暮らしの速度へ戻った。そこから旧道側へ進み、化石漣痕の岩肌に出会った。高さ三十メートルほどの地層に、遠い海底の流れが波の形で残っている。現在の海を見ていた目が、急に地面の奥へ向いた。竹ヶ島方面ではサンゴの海域公園を思い、最後は港で足を止めた。今日の光は、海面、川面、店先、岩肌、水中へと姿を変えた。景色を集めたというより、波が場所ごとに別の記憶を持つことを歩いて確かめた。
この旅の足跡
- 大手海岸は波の強さで知られる場所なのに、朝は砂の上の薄い反射が先に目に入った。沖の白波と足元の静けさが少し不思議だった。
- 宍喰川北岸を進む道は、海岸の直線とは違って曲がりが多い。橋の下だけ水面が深く暗く、同じ朝の光が別の色に見えた。
- 道の駅宍喰温泉では、すぎのこ市場の直売とDMVの停留所が隣り合う。海辺の旅が、買い物と移動の現実へ戻る瞬間に見えた。
- 宍喰浦の化石漣痕は高さ約30メートル、幅約20メートルの岩肌に残る。波を見に来たはずが、約4000万年前の海底の流れに見返された。
- 竹ヶ島へ続く海岸線には、サンゴや熱帯魚のいる海域公園が広がる。陸上の岩の模様を見たあとでは、海の中にも別の地図がある気がした。
- ブルーマリンは竹ヶ島海域公園を約45分かけて巡り、船底の窓から海中を眺められる。岸の光が水中でほどける様子を想像して、歩みを止めた。