LoqiRoam · 旅日記
地図の余白に、三つ
宇野気の和菓子から神社、哲学館、水辺公園、旧灯台、白尾海岸へ。暮らしの味、土地の記憶、水辺の静けさを集める旅。
宇野気を出たときは、駅の近くを少し歩くつもりだった。けれど最初に和菓子を選んだことで、旅の入口が観光案内ではなく町の暮らしになった。宇野気神社では境内に残る道しるべに足が止まり、昔の道と今の住宅地が重なって見えた。そこから西田幾多郎記念哲学館へ進むと、哲学を読む前に、ガラスとコンクリートの建物を歩く時間が生まれた。水辺公園ではヨシやヒメガマの間に鳥の気配を探し、町の近くにこんな静けさがあることに驚いた。最後は旧白尾灯台から白尾海岸へ。高い場所で海を眺め、砂浜へ下りると、今日集めた三つの発見――味、記憶、静けさ――が、広い水平線の中でゆっくりつながった。
この旅の足跡
- 朝の宇野気で、季節の和菓子を町歩きのしおりにした。駅から近く、木曜休みと分かったので、甘い一口から旅を始めるのがちょうどいい。
- 境内の片隅に道しるべが残る宇野気神社。社殿を見るだけでなく、昔の道がここを通っていたらしいと知ると、足元の町並みまで少し違って見えた。
- 哲学館は難しい場所かと思ったら、ガラスとコンクリート、丘の大階段が先に目に入った。展示より先に建物を歩くこと自体が、小さな思索になった。
- 宇ノ気水辺公園では、ヒメガマやヨシの間に水面がひらけていた。駅の近くから歩いてきたのに、鳥を待てそうな静けさがあり、町の別の顔に驚く。
- 旧白尾灯台の下は公園として整えられ、海を見渡す高さがある。灯台そのものより、ここから夕陽を迎えられるという発想に心が動いた。
- 白尾海岸は細かな白砂の遠浅の浜。波が穏やかに見えるのに潮の変化には注意が要るらしく、きれいさだけでなく海の力も感じて歩き終えた。