LoqiRoam · 旅日記

水面、炎、遠い川

水辺の案内、雪国の文化、錦鯉の水面、そして高原からの川の眺めをつないだ旅。

出発点の近くでは、神明水辺公園へ向かう案内が旅の最初の糸口になった。水のそばを離れて十日町市博物館に入ると、国宝の火焔型土器の勢いと、雪国の暮らしを支えた道具の静けさが同じ空間に並んでいた。そこからMonETへ移ると、今度は回廊と現代アートの余白が町の風景を別の角度から見せてくれる。小千谷では錦鯉の里の池で、模様のある魚が思った以上に堂々と泳いでいた。豪商の館の庭では、その華やかさが暮らしの記憶にそっと戻っていく。最後に山本山高原へ上がると、信濃川の蛇行が町と山と田畑を一つに結んでいた。集めた三つの発見は、炎の形、水面の模様、遠くから見た川の曲線。どれも小さいのに、帰り道にはずいぶん大きな景色になっていた。

この旅の足跡

  1. 神明水辺公園のそばに下条案内所があり、里山めぐりの入口になっている。駅前より水の気配が先に届き、ここから町へ向かう道の静けさが気になった。
  2. 十日町市博物館では国宝の火焔型土器と、雪国の生活用具や織物の歴史を一緒に見られる。土器の炎の形と、雪に閉じる暮らしが同じ町にあるのが面白い。
  3. MonETは大きな回廊を持つ建物の中に現代アートを収め、隣には道の駅や温泉もある。作品を見る前から、建築の余白そのものが展示のように感じられた。
  4. 錦鯉の里には滝や橋を配した池と資料展示があり、鑑賞池では餌やりもできる。泳ぐ宝石という言葉を疑っていたのに、赤白の背中が水面を横切ると納得してしまった。
  5. 西脇邸は江戸から明治の豪商屋敷の面影を残し、庭の池に錦鯉が泳ぐ。建物の中へ入れなくても、庭越しに見える椅子や水面が暮らしの厚みを想像させた。
  6. 標高336メートルの山本山高原は、信濃川の大きな蛇行と越後平野を見渡せる。高原の花や渡り鳥の話を知ると、さっきまで町で見ていた水の行き先まで想像したくなった。
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