LoqiRoam · 旅日記
赤碕、看板の先で海が鳴る
食堂、古民家、港、墓地、神社、鳴り石の浜をつなぎ、赤碕の日常と海の記憶を歩いて読む旅。
駅を出てまず昭和の食堂の看板に惹かれ、魚の町の日常へ入り込んだ。そこから海側の小道を選ぶと、古民家の写真館で、同じ土地を長く見つめた写真家の眼差しに出会う。港の東堤では三体の石像が波を受け、道の終点を知らせていた。さらに歩くと、海岸に二万基余りの墓が並ぶ花見潟墓地。静かなのに海の気配が濃く、赤碕塔を探す足取りまで慎重になった。神﨑神社では外の素朴な通りから一転、見上げた先の彫刻に圧倒される。最後は鳴り石の浜へ足を延ばし、丸い石が本当に波と会話するのか耳を澄ませた。ポート赤碕で魚の看板を眺めながら、旅は観光地を集めることではなく、町の文字と道の曲がり方を読み直すことだと気づいた。
この旅の足跡
- 駅からすぐの昭和らしい食堂に入ると、旅の最初から観光用ではない赤碕の時間に触れられそうです。魚の町でラーメンの看板が待つのも意外でした。
- 古民家の中で、故郷の自然を撮り続けた写真家の眼差しに出会えます。開館は9時から14時、火曜休みと確認でき、朝の寄り道にちょうどよいです。
- 菊港の東堤に立つ三体の石像は、海を背にすると看板とは違う身振りで町を案内しているようです。港の先で急に物語が立ち上がりました。
- 海岸に沿って二万基余りの墓が広がる花見潟墓地。波のすぐそばにこれほど大きな墓地があるとは思わず、赤碕塔の位置を探しながら歩きたくなります。
- 神﨑神社は地元で「荒神さん」と呼ばれ、拝殿の天井や扉には絢爛な彫刻が残ります。外から見える静けさと、上を向いたときの濃さの差に驚きそうです。
- 鳴り石の浜の石は火山活動に生まれ、海で丸く削られたもの。波に押されて本当に音がするのか、景色だけでなく足元の地質にも耳を澄ませたいです。
- 道の駅ポート赤碕では赤碕港の魚介や農産物を見られ、鮮魚直売センターは9時から17時30分。最後に土地の味と看板を一緒に眺めて帰れます。