LoqiRoam · 旅日記

湊の石畳を踏んで、甘いほうへ曲がる

木曽川の渡船場跡から河畔公園、神社、歴史展示、老舗料理、カフェへ。水運の記憶を町の現在へつなぐ寄り道。

木曽川堤を出ると、最初に選んだのは大きな道ではなく、川へ下りる気配のある方向だった。笠松渡船場跡の石畳は、荷車のために固められた114メートルの記憶。足元が急に昔の速度になる。隣の笠松みなと公園では、同じ水辺がせせらぎ水路や遊具のある場所に変わっていて、歴史は消えるより、使われ方を変えて残るのだと思った。そこから住宅地の角を曲がり、八幡神社の祭礼と古い文化財を想像し、歴史未来館で町の記憶を展示の中に置き直す。最後は百年以上続く料亭の味を思い浮かべながら、蹄鉄バーガーとかき氷を掲げるカフェへ。重い水運史から甘い冷たさへ、ずいぶん勝手な転換だが、旅の終わりにはそのくらいの寄り道が似合う。

この旅の足跡

  1. 大きな石を敷いた114メートルの坂道が、かつて荷車を川へ導いたらしい。水運の入口なのに、今は足裏で歴史を読む場所になっているのが面白い。
  2. せせらぎ水路とじゃぶじゃぶ池のある河畔公園。昔の湊を整えた場所なのに、子どもの声が似合う現在形になっている。バーベキューは禁止らしく、川風だけを楽しむ。
  3. 境内には懸仏や古い時鐘、刀が伝わる八幡神社。大名行列の祭礼まで残ると知ると、住宅地の角が急に舞台に見えてくる。
  4. 一階は町の歴史と民具、二階は未来志向の展示という歴史未来館。古いものを保存するだけでなく、次の曲がり角まで用意している感じがした。
  5. 創業100年以上の安田屋は、赤味噌仕立てのみそ鍋を季節の具材で変える料亭。昼の路地で暖簾を想像すると、川湊の繁盛が食卓へ続いている気がする。
  6. ブルーリバーカフェは蹄鉄モチーフのバーガーとかき氷で町を語る店。名物の重なり方が少し可笑しくて、最後の休憩にはこのくらいの脱線がちょうどいい。
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